屋根を利用した勾配天井の吹抜をよく提案します。勾配天井は総吹抜と違い、包み込む優しさがあり、大空間の割りに人間が生活する心地よいスケールを守れるような気がします。吹抜は下から見上げること以上に上から見下ろせる空間として心地よさを与えてくれます。手すりごしに上下で空間が続くということは家族の会話や行動、気配も感じられ、安心感や連帯感が生まれます。大人の空間と子供の空間、静の空間と動の空間等、異なった用途の空間と繋ぎ合わせる吹抜は面白く楽しい生活を約束してくれるはずです。吹抜は気持ちいいけどエアコンが効かないからとマイナス志向になるか、空間が続いているから1つのエアコンで2つのエリアをまかなえるとプラス志向になるかは家の高断熱・高気密という性能に自信があるかどうかです。
2004 H邸(山口県)
2008 K邸(福岡市)