正月ある友人と「生きがい」についての話になり、子供や孫が生きがいだという。それを聞いて私は愕然としたわけで、「お前、情けない人生やなー。」親や子や孫なんてもんは、無償の愛であり、本能として動物ですら持ち得る愛情でしかありません。それを生きがいにするとは・・・・・・・・。生きがいというものは自分にとって、どんな苦労も努力もできる価値あるもので、それによって人の役に立っていると実感でき、それで喜びを感じられるものです。人生の中で作り上げていくものです。生きがい探しの旅ばかりして、自分は何に向いているかわからないという人にゴマンと会いました。どうしたら設計がうまくなりますか?と聞いてくる人にもたくさん会いました。この人たちは「ダメ」です。北野武も言ってますが、「芸人になって人を笑わせたい。」と強く思うかどうかで、笑わせた快感を知ると、もうやめられず、もっと工夫してもっと面白くなろうとするようです。どのジャンルにも成功するマニュアルはなく、どれだけ必死になるかどうかのようです。そんな生きがいを持たない人たちは不幸です。生きがいを持たない親を持つ子も不幸です。子供に生きがいを持たせきらない親も不幸です。同じものを生きがいにした仲間やパートナーがいることはとても素敵なことです。助け合い協力し合うことができます。ため息をつかなくて済みます。いい家を作ることを生きがいとして、その作品を評価してくれる人がいて、仲間がいて、たくさんの人と出会い、たくさんの刺激を受け、経験している今に、感謝です。