関西に行く用事があり、せっかくだからというので、芦屋の高級住宅地六麓荘と、奥池を見学しました。さすがにお金をかけた素晴らしい家ばかりです。特に昔から有名な六麓荘は町並み、庭の手入れが行き届き、汚れたままの外装がありません。家は建てれても維持することが貴重です。年月が成熟した街並みを作ります。街並みに責任が持てるだけ資力と感性を持ち得る人が住んでいるのでしょう。芸能人やスポーツ選手は少なく、企業の経営者が多いようです。大手住宅メーカーのプレハブの家がほとんど見当たりません。この中に建てると、街並みにそぐわないプラスティックの外装がチープに見えると思います。住宅デザイン屋として刺激を受けましたが、一つずつの家はそんなに遜色ありません。関西です。やや派手ではありますが・・・・。この街並みをつくり維持できる人たちの数が九州ではまだ足りてないのかもしれません。開発にしても、九州で完売させるには高級路線といっても大手プレハブメーカーの営業力に頼るしかないのでしょう。支店の街であり、九州で起業して成功しても、東京、大阪にすぐ本社が移るわけですから・・・・・。アメリカのストリートオブドリームに似てて、住宅メーカーの売る営業ではなくデザイナーでデザインした個性あるこだわりの街を作っています。そしてその需要があるようです。
そこから少し山に入ると自然あふれる奥池という住宅地があります。別荘地にふさわしい景観です。そこに、私が嫌いな安藤忠雄がデザインしたコシノジュンコの家がありました。敷地に埋まったようなコンクリート打ちっぱなしの異様な住まいです。大先生のすることは我々凡人デザイン屋にはよくわかりません。