ほぼ30年前まだまだ若造の時代、とんでもない住宅の依頼を受けました。規模も大きいし、レベルの高い海外生活経験者であり、ご主人がドクター、奥様が音楽家でした。知識も経験も少ない私にできることはコーディネーターともども勉強しながらのデザイン提案です。東京や横浜に行ったり経験者に教えをいただいたりで、何とか出来上がりました。雑誌に取り上げられたり、漫画の主人公の家のイメージに使われたりで高い評価を受けました。その当時、とんでもない輸入紙クロスを使ったり、ドイツ製ラショナルのキッチンを入れたり、アメリカのモール、窓、ドア、チェコのシャンデリア、ベーカー,ハーデンの家具など一流品を目にし、手にし、自分の住宅デザインを作ってくれた作品です。その当時幼かったお嬢さんが歯科医師として開業されたという連絡を頂、ご挨拶に行くと奥様に再会しました。『小澤さん。家は30年になるのに、まったくクロスなどもきれいで、いまだにお客様がびっくりされます。』というお言葉でした。クリニックの中もお嬢様に案内いただき、奥様の血を引き継いだ感性が見て取れました。素晴しい歯科です。