昔の大人と今の大人

離島の漁師町で育ったわたしが、子供のころ見た大人はみんな、怖かったように記憶してます。でもなんだか、おとなって楽しそうで、面白いことがいっぱいありそうに思えてました。いかの塩辛、アワビのこのわた、ナマコ、酒、たばこ、チーズ・・・・・・・こんなものも大人になればうまいのかと思ったものです。村の漁師が、ドラム缶の焚火に当たりながら、沖を眺めて、ながい時間話し込んでるところに、だれかの奥さんが、ぜんざいや、たい焼きを差し入れてました。そのおこぼれを近くにいた子供らはもらうのです。。周りの大人はみんなどこの子だろうと、呼び捨てで、ほめたり怒ったりしてました。このころの大人は、老後の貯金とか、年金とか、健康保険とか、何とも思わず、自己責任で、楽しく暮らし、地域での自分の立場をわきまえてたように感じます。みんなで働き、みんなで遊んでいたように思います。そして子供の世界と大人の世界をきっちり分けてました。早く大人になって会話の輪の中に入りたいと思ったものです。今の子供たちは大人がどう見えてるのでしょうか。大人をなめてるように感じます。いい大人が社会を支えているかどうかは、子供が大人に憧れているかどうかのように思います。残念ながら魅力のある大人どころか、大人の親さえ見当たりません。「ちっさい奴ら」ばかりです。子供最優先で甘やかし、威厳もなく、しつけもできず、寄らば大樹の陰で、給料をもらい、いい年の子供が親の金あてにしてプータロー・・・・・・・。国が危ういように思います。子供や孫の世代が心配で、どうすべきか考えようという人がいますが、そんなこと知ったこっちゃない。今自分の生きてるこの時代を、大人はきちんと恥ずに生きよう。それが子供教育であり、次の世代につながるのです。

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