住宅の設計をするとき「間取りを考える」という作業はあまり重要だとは思いません。映像として室内も外観も頭の中で作り上げるにはスケッチを繰り返すことです。自分の頭の中でできた住宅を人に知らせるための手段の1つとして平面図(間取り図)を作りますが、同時に外観デザイン、パース、模型等全て「三次元」として住宅を提案することが大切です。そして、それは同時進行で行われるべき作業だと思います。そうして造られた家はどの通りからも見え方が検証されており妥協のないデザインができあがります。室内においても居心地のいいバランスを味わえるはずです。「外観から間取りがわかる家」は間取りしか考えていない家です。外からあそこが風呂だ、キッチンだ、トイレだと判る家に美しい家はないはずです。
JUNE ,1998
LULY,1998
MODELS