陸王というドラマが人気のようです。古い足袋屋が従業員とともに、そのノウハウで、マラソンシューズを作る話らしいのですが、大資本などに負けそうになりながら人のきずなや力で、乗り越える話のようです。私が見てきた商売とは、みんなで、会社の内情も、目指すところも共有し、がんばることで、みんなが喜び、みんなが潤う。窮地に立つとみんなで辛抱し、みんなで切り抜ける。当たり前の組織の在り方は今では古臭いものとなっています。株の売り買いや、相場を張ったり、ビットコインとやらで儲けることは、一人のためのものです。人のためという喜びが抜け落ちます。自分の技量を伸ばしたり頑張ることで、社会や組織の中での自分の立ち位置がわかり、やりがいが生まれます。働くとはそういうものです。この時代にこんなドラマが支持されるのですから、人の多くはまだやりがいある仕事を欲しています。そこに国を支える力があると思います。人のために、みんなのために、みんなで汗を流す。いつの時代も目指すはそこでしょう。