対馬の朝・・・・かじめの味噌汁

対馬のおばから、海産物が届き、その中に「かじめ」がはいってました。死んだじいちゃんやオヤジは、早朝、浜から白い息をはきながら寒そうに帰ってきて、お袋の作った薄切り大根と豆腐の味噌汁に細長くきった「かじめ」をひとつまみいれ、とろまして、すすり「あー」とうまい声を発してました。対馬の冬の朝は、イカの刺身とかじめの味噌汁です。正確に言うと、かじめの「おみおつけ」といってた様な気がします。

さっそく事務所にもって行き、中村に味噌汁を作ってもらって食べました。対馬の朝の味です。懐かしくて、うまくて、子供の頃の情景が人とともに浮かんできます。中村もうまいといってくれました。

横浜で闘病中のおじの見舞いに娘が休みを取って日帰りで行ってくれたようです。息子も羽田まで迎えに行っていっしょにいってくれたようで、大人として素直に「ありがとう」と二人に礼をいいました。お袋の弟であるおじのきつそうな声がむすこの携帯からきこえてきました。「二人きてくれたぞ。おまえはいい子供を持ったなー。何よりのすごい財産だ。また会いたいナー。」病気のおじにも元気づけられました。お袋を介護する力にもなる言葉でした。

おじがおばにいったそうです。「だいじょうぶ。俺は死なないよ。家に帰ってかじめの味噌汁食いたいから・・ハハハ」

福岡や横浜で食うかじめの味噌汁はいろんな感情が混じって、なおさらうまくなります。

 

 

 

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