ホワイエとは、フランス語で、たまり場、広場と言う意味で、英語のロビーとおなじです。日本の住まいで言うと玄関ホールではなく、住文化的に言うと「土間」が1番近いと思います。少なくなりましたが、昔は土を固めた不思議な空間があり、台所とつずいていたようにおもいます。家の中でありながら、近所の人も遠慮なく足を踏み入れる場所でしっかりとしたコミュニティーがありました。外と家の中の境界線をあやふやにしてくれるおもしろい空間でした。今からのすまいにおいて、この土間文化をアレンジして新しい「ホワイエ」を提案すべきだと考えています。短時間の接客、会話が楽しめ、くつろげる自己主張のあるインテリア、もてなすことができる良質の空間、難しい課題ですが、今、新しいコミュニティーエリア「ホワイエ」が必要だとおもいます。
2001 N邸(Fukuoka)
2008 K邸 (Ohmuta)