北野たけしが「間」についてよく話す。間が悪いとか、間抜けとか・・・・・日本人は話に間を取り入れることで、感情を表現できる。話に重みや説得力が増す。高倉健など、多くを語らず、間で勝負しているように感じます。落語漫才などよくわかりませんが、たけしに言わせると間がない芸はつまらないらしい。歌舞伎,能等とにかく日本人は、すべての間を重んじるようです。

もう一つ間と呼ばれるものに「空間」がある。わかりやすく言うと部屋。奥の間、次の間、床の間、茶の間・・・・・・わびさびという言葉のもとに、いらないものをとりはらった茶室という文化。2,3畳の狭い空間に床の間の一輪挿しとかけ軸。躙り口という極端に小さい出入り口。モミジの葉っぱが一つだけの落ち葉・・・・・・・これに心が動くDNA。京都の金閣寺などきらびやかな寺院仏閣を外国人は好み、禅寺など、枯れた間のある佇まいを日本人は好むようです。物を付け加える美とそぎ落とす美・・・・・・。

間を大事に、住まいを考えてみようと思います。B邸の渡り廊下は、二つの世帯が気持ちよく共存するための「間」と言えるかもしれません。