今、エコブームです。住宅業界においても地球に優しいエコな家作りということで、太陽光発電、エコキュート、エネファーム等エネルギー効率で省エネを推奨しています。また、高気密、高断熱で冷暖房効率をアップし、消費電力の少ない家電に買い換えることを進めているようです。悪いこととはおもいませんが、本質の家作りを飛び越えて、作られたエコビジネスに踊らされているように感じます。鉄やアルミやプラスチックでつくられたなんのセンスもないエコ商品がたかだか10年や15年の寿命で今後大量に廃棄されていくことも現実です。それ以上に家そのものも、どんな立派だろうと15年で財産価値がなくなってしまう日本の制度自体を、見直すべきです。欧米のように50年、100年価値あるものとして市場にでることで、「住み替え」文化が生まれ、ならば良質で頑丈なをものを作ろうと考え、自然素材と向き合うようになり、自然の恵みを利用した、長く飽きられない素敵なデザインの家を求める文化が生まれることが、何よりの「エコ」です。そしてこの制度が確立していくと、新しい経済効果が生まれ、内需拡大につながるはずです。ブームが去ったとビジネス的にいわれる輸入住宅ですが、今こそ、欧米の住宅と、その考え方にエコノミストたちも目を向けるべきと考えます。
アメリカ ポートランド 築120年住宅のオープンハウス