このくらいの年になると、歩んできた人生から学んだもので、価値観が決まります。周りにいた人は両親はじめ、働き者ばかりでした。母は小さな田舎町の食料品店と仕出し屋。親父はその田舎と博多を結ぶ船乗りでした。大きな組織の歯車ではなく、お客さんが見える仕事であり、仕事の評価は直接お客さんから頂けました。このような仕事の魅力に取りつかれると、お金が主役の人生などつまらないものです。娘の、理学療法士という仕事も同じです。友人から「仕事の割に報酬が低いね。」と憐れんでくれるそうですが、「あなたはこの仕事の醍醐味味わったことないやろ。」と返すそうですが「わからんみたいね。」と逆に憐れんでました。自分でいい仕事ができていると思うことが何よりです。最近、お金を貯めて早期リタイヤを目指す人も多いようですが、私にはできません。「職人」は死ぬまで職人がやれて本望です。鉛筆握って死にたいものです。誰かに依頼いただいて、その人のために動き、喜んでいただき、いい関係が築ける。「人」という財産が貴重です。「ビジネス」という言葉はどうも苦手で、儲かる話も胡散臭く感じます。株や、投資も興味がわきません。離島の田舎で暮らした大人たちはとてもシンプルに汗水流し働き、助け合って生きてました。私の根っこはそこにあるようです。