模型完成

U邸の模型ができあがりました。百分の一なので小さいですがよくできています。色などは私の感覚でつくりました。自分たちが今まで打ち合わせ、決めてきた形が検証できることで自信を持って着工できます。自分たちで言うのも変ですがいいプロポーションの家だとおもいます。仕事が形にできることはうれしくもある反面怖いことでもあります。だからこそ感性を磨き、勉強し、謙虚に教えを乞い、真剣にならなければなりません。この仕事にチャレンジできることに喜びを感じがむしゃらにがんばる人が、本物の家作りに参加できる資格があるのです。模型を見ながら「またひとつ自分たちの納得できる作品ができそうやな。」と話しました。

配筋検査・・・・・背筋検査

U邸の配筋検査が無事終わり、立ち上がりの型枠設置をしていました。明日コンクリート打ちです。今から始まるU邸。もうすぐ完工するO邸。現場の風景はまったくちがいます。もくもくと基礎職人だけ動いているU邸。大工、左官,塗装、クロス、設備,外構全ての職人がラストスパートをかけてあわただしいO邸。同じ中央区の二件の現場を楽しくまわっています。

H女史が過労だと思うのですが、背中が痛くて起き上がれず、二日ほど休みました、以前腰が痛いといいながらそれでもがんばり、もう痛さの限界というとき病院にいったら「ヒビはいってますよ。」という衝撃の診断をうけ、いまだに何時何が原因でそうなったかも解明されてないほどの頑丈な体の持ち主が背中が痛くて起き上がれないとは一大事に違いありません。現場打ち合わせの際O先生にそのことを話すと、自分の病院にすぐ検査に行くようにといってくださり、「過労はいろんな病気をひきおこす。」ということを教えていただきました。私もH女史も無理をするタイプなので年もとしですから体に気をつけます。昨夜寝たきりで何も食べてないということなので、大量に食料を買ってとどけました。やや衰弱して,顔が多少腫れ、髪の毛ぼさぼさで、玄関先で食料を受け取ると力のない声で「すいません。」と一言発しドアを閉められました。今日は元気にいつもどうり出社してきました。N女史は「大丈夫ですか?。」と心配していましたが、病み上がりとは思えないほど元気で半そでのシャツから筋肉隆々の二の腕をだして、壊しそうな勢いでパソコンをたたいてました。私が「お前病気してやつれるということがないなー。」というと「昨日の夜おなかすいてて、社長が持ってきてくれた食料をほとんどむさぼりたべました。」という一言にびっくりしながらもH女史らしく元気になったと安心しています。U邸の配筋検査のつぎはH女史に背筋検査を受けさせようと思ってます。検査の結果なにもなかったら「空腹による背筋痛」というまたもや衝撃の診断になるのでしょうか?。

H女史とN女史がなにやらにぎやかに盛り上がっています。「手の指を伸ばして薬指が人差し指より長い人は男性ホルモンが多い。」という話をしていたらしく、N女史は人差し指が長く、わたしは薬指が長く、H女史は極端に薬指が長いことが判明したようです。いつもどうり期待を裏切らない人です。

こころ強い応援団

久しぶりに住宅地にリニューアルをすすめるビラ配りをしました。1ヶ月に一度くらいしか配ってないのですが、営業の基本ですから忘れず続けたいと思っています。半分ほど配り終わった頃、入居者のU様のお孫さんに会いました。二人で仲良く自転車に乗って満面の笑みであいさつしてくれました。男の子は以前「愛すべき悪ガキ」でブログを書いたのを覚えていらっしゃる方もいると思います。あいかわらず憎めない悪ガキの笑顔です。お姉ちゃんはおとなしくしっかり者で、弟の世話をしながらすこし恥ずかしそうでしたが挨拶もきちんとしてくれました。子供たちの笑顔で元気をもらいビラ配りを終えました。失礼ながらU社長の笑顔と悪ガキくんの笑顔に同じにおいを感じました。何かしでかしそうな雰囲気に満ち溢れてます。

きょうはビラ配り、営業訪問、入居者訪問によるご紹介のお願いなど一日営業の日でした。営業マンが必要とは思いません。現場も職人さんも関連業者の人たちも知人、友人もすべてが営業につながるという意識さえみんなが持ってれば・・・・・。そしてプライドをもてる作品を作っていれば自然と人に見てもらいたい、伝えたいという意識が湧き上がります。それがほんとうの「営業」だと思います。自分で考え、聞き、動く・・・基本中の基本です。それを根気強く重ねれば仕事にめぐりあいます。私たちの仲間全員にこの意識を持ってほしいと思います。クリエイティブな仕事をしている会社に「営業マン」はいりません。

強い構造とはバランスと施工精度

中央区U邸は基礎の配筋中です。盛土をして地耐力調査の結果柱状改良を行いました。いつもながらN基礎の仕事は丁寧で精度も良く、安心です。29日配筋検査の予定です。基礎からフレーミングまでバランスのいいメンバーでお互いの材料の長所を生かしながら強い構造の家を作らなくてはいけません。上からの苛重、横揺れ,自重全ての外力に耐え、それに加え長い年月朽ち果てない耐久力も必要です。「大きいものを使ってたらよかろう。安心だろう。」という安易な考えではなく、剛性、しなり,揺れいろんなことに考慮したバランスのいいデザイン、構造が大切です。経済性、施工性も考え構造計算で裏付けを取りながらメンバーを決めていきます。今月中に基礎完了を目指してます。     ホームページの新着情報に最近撮影した作品を掲載しています。大きい画面にしてぜひご覧ください。

オーナーからいただく元気

午前中北九州Y邸の現場打ち合わせの後未定の仕上げ材を決めるため、オーナーの職場に昼休みに押しかけ決めてもらいました。ダイニングの造作家具を宿題としていただき、ずっと気になっていた佐世保O邸のメンテナンスにN女史と走りました。遠方に二人で出かける時、車の中での会話が何よりの勉強であり、知識の吸収の場です。メンテナンス自体は手間のかかることでも時間がかかることでも、難しいことでもないのですが、伺ってお顔を見て、住んだ感想をお聞きすることが何より大事であり、元気をいただけます。オーナーのお母様がでむかえてくださり、お茶とお菓子をいただきながらお話できました。オーナー自身からも帰宅後お礼の電話を頂き、なおさら元気がでました。ほんとうにいい仕事だとおもいます。N女史も理屈ではなく「あったかさ」を感じてくれたようです。せっかくの佐世保なので米軍基地入り口のライトアップ、ハウステンボスのライトアップを見て有田のS邸によって高速を使わず唐津経由で帰りました。事務所ではまだH女史が申し送りでばたばた仕事をしてました。彼女の仕事ぶりにはいつも驚き、感心します。遅い時間でしたがいつもどうり「ふくの湯」でつかれをとって帰りました。これから月末にむけてがんばります。

暮らしのなかのインテリアデイテイール

輸入住宅が好きな方やインテリアに興味をもたれてる人は、空間の雰囲気を大事にします。家具、カーテン、色、小物すべて調和のとれたお気に入りのものに囲まれて暮らしたいと強く思っているようです。その雰囲気ができたかどうかが一番大事な検証です。施工精度も大変重要ですが、それを探してクレームにすると、作り手側は工業製品に頼ったいえ作りに走り、デザインを磨く意欲が薄れます。家作りのマテリアルで欧米のものと日本のものとのデザインの格差はそこにも原因があるように感じます。U邸は熟年夫婦二人の家ですが、若々しく自分たちの趣味趣向をしっかりとりいれ、「ブルーリゾート」というテーマに沿ってリニューアルを任せていただきました。インテリアの細部も大事だと考え、時間がかかってもH女史に納得のいくものを探してくるように頼んでありました。やっとソファーの布地の張替え、小物などもそろいました。インテリアデイテイールの完成です。庭のガーデニング、サンルーム、リビング、ダイニングという空間のつながりも心地よく、セントラルエアコンと共に快適な暮らしができたようです。

京都で学んだ「あんばい」

スタッフブログで詳しく報告すると思いますが、H女史が感性を磨くため京都に旅しました。まれに見る紅葉の当たり年でもあるようで、伝統を受け継ぐ日本建築と日本の庭の最高峰を感じたいい旅だったと言う報告を聞き、私やN女史も大変勉強になりました。かなりの知識と感性を持ち帰ってくれたようです。そのなかですばらしい京都の町は「あんばい」がわかる人たちで守られているような気がした。という感想をきいてひどく納得させられました。庭の造られ方、木々のバランス、散策する小道、水面にうつる紅葉、建物のスケール、そしてデイテイール・・・・・すべての人に感動を与えうる物を作り、それを守り続けているのは、人の感性であり、コンピユーターでも、取扱説明書でも、カタログ品番でもないのです。「どうしたらこんな素敵な庭ができますか?」という質問の答えは「あんばいよく」ではないでしょうか。レシピで料理、IH、オーブンのボタンで料理ではなく、自分の舌で「あんばいいい塩加減」のものこそがその家の味としてうけつがれていくべきです。謙虚に学び、多くのものを見聞きし、たくさんの経験をして「あんばいのわかる人」になりたいものです。「写真や映像ではなく行かなきゃだめですよ。」というH女史の満足げな顔を見て、なんか「ホッ」とさせられました。今後も「感性を磨く旅」を続けていこうと思います.

いただいた声をありがたく受け止めて

いつも勝手なブログを書いていますが、入居者の方、知り合い、友人などからコメントをもらいます。ほめてくださったり、お叱りだったり,注意だったり、情報だったり・・・・・。この仕事を二十五年近くやっていると、思いもよらない懐かしい人から連絡をいただいたりします。わたしはやっと指一本で時間を掛けてブログを打つことだけ教えてもらいやっているしだいで、すぐメールを返したりできずすみません。自分自身くやしいおもいをしています。近いうちにできるようになり失礼がないように心がけるつもりです。本当に思ったこと、感じたことを正直につづっていきます。仕事に関してみなさんからご心配頂き、応援、忠告もありがたくエネルギーに変えているつもりです。「一年半前に比べると最近明るくなって、順調そうだね。」といってくださる方がいらっしゃるのですが、実情はもがいて、がんばって、「きつさ苦しさに耐えるすべが多少わかった。」というところです。これからが本当の勝負です。ただ仲間たちの協力にはいつも感謝してます。これがあるかぎり先は明るいと信じてがんばれます。何か私にできることがありましたらお電話ください。最近デザイン性のたかいリニューアルを希望される方からの問いあわせが多くなってます。輸入住宅で鍛えたデザインを徐々にコンクリートや木造住宅、鉄骨住宅など幅広くいかせつつあります。新しいデザインジャンルを開発できそうです。

リニューアルモデル

つらい高速、遠距離運転

ポンコツマーチを窮屈に乗りながら走り回ってがんばっているのですが、先日走行中「ガガガー」という凄い音が出て、停車して見てみると前のバンパーの左がはずれ落ちて道路をこすっている音でした。若干火花もでてましたがなんとか手で押したり足でけったりして強引にはめこみ事務所まで帰りました。のどもとすぎれば・・・・でそのまま何事もなく二日ほどたち、高速で北九州の現場に行く途中、前以上の「ガガガガー」という音です。停車して見ると落ちてはなく、風圧でゆれてるだけです。「大丈夫、大丈夫」といいながら運転席に戻ると同乗のH女史が「怖いし、恥ずかしいから帰ったらすぐ修理に出しましょう。とりあえずいまはガムテープでぐるぐる巻きにとめときましょうよ。」と言うもっと恥ずかしい提案を無視して現場に到着しました。オーナーの奥様やT建設の社長も同情を越して呆れ顔です。しかしながらわたしにとっては、苦しい時期に、ボロで、力なく坂道もスムーズに登れず、音もうるさいせまいマーチがあったおかげで仕事ができたわけですから、特別な愛着があるわけです。かえりも音を出しながら福津の入居者様のところにより帰社しました。修理に出します。もう少しがんばって安心して、ゆっくり高速も長距離も乗れる車を手に入れたいと思います。いつもわたしがボロマーチに乗っているのが不憫に思うのか何人かの仲間が安くていい車の情報をくれます。それにひきかえ身近なH女史やN女史は、「車が汚い,くさい、掃除しろ、ハンドルがべたべたする、シートの下にいろんなものを落としたまま、・・・・・」ありがたいご忠告をいただいてます。ちなみに私はH女史をほぼ毎日マーチで送り迎えしています。N女史は「小さいマーチが大きな社長とHさんでいっぱいになっている写真をブログに載せたい。」と馬鹿なことをいってます。さー私はマーチで仕事に出かけます。

愛車ポンコツマーチ

こだわりの家作り

「こだわりの家作り」という言葉を良く耳にします。こだわりとは「妥協をしない。」「つきつめる。」ということのようで、それが美化される傾向にあるようです。「迷ってマテリアルが決断できない。」「思考があちこち飛ぶ。」「終わったこと、決めたことを再度悩みはじめる。」・・・・・・・  このような行為をこだわりという言葉であらわしてはいけません。「どんないえをつくりたいか。どんな空間でくらしたいか。どんなデザインがすきか。」を明確に持っている人がそれを熱く語り、我々プロにゆだねることが「こだわりの家作り」です。だからこそ我々はどんなリクエストにも答えられるだけの感性と知識の引き出しをもってなければなりません。こだわりのないオーナーとレベルの低い作り手で家を建てるためには三択の部材選びや色選びのツールをつくり、きまったものを工場で製作するというシステムになります。ときに「こだわり」は非効率になることがあります。しかしながらその非効率が楽しさや、やりがいに感じるられるのが本当のこだわりです。今までの経験では、こだわりの素敵な家は楽しい会話と信頼からうまれているように感じます。けっして長く悩むことではありません。

いろいろなこだわりを職人とともに形にしている中央区O邸。玄関周りの石を貼ってます。ほとんど足場も取れ今週からエクステリアの工事に入ります。内部はステイン、ペンキ、塗り壁など細かく色ツヤとテクスチャーをH塗装やM左官と相談して渋く、ブリテイッシュ、スパニッシュを意識して工事を進めてます。暖炉飾りやウインドウヘッドなどは空間が広すぎて既製の輸入品ではあわないと判断し、こだわって大工に現場造作してもらいました。オーナーも私もF大工に感謝してます。これから階段造作にも一工夫必要です。おたのしみに。