春を背負って

遅くに映画館に入りました。「春を背負って」という、日本アルプスの山小屋を舞台にした、今忘れかけてる人とのつながりを淡々と描いた作品です。親子、仲間、働く意義・・・・・考えさせられました。「ありがとう。」といわれる仕事ではなく、ありがとうの言葉が心にしみて感動する仕事をしなければいけない。そのためにはオーナーと真剣に向き合い、必死でデザインし、仲間と共に喜んでいただける家を全力で作る。そして、過分な利益は頂かず、わずか必要なだけの経費をいただくことが私の目指すところです。失敗や、まずいところはみんなで手直して、その代金は頂かない。いつもいただく感動と背負うべき責任は隣り合わせです。子供にも、仲間にも見てもらいたくて、映画館を出てすぐ電話しました。

パワービルダー

今、住宅業界はパワービルダーに翻弄されています。パワービルダーとは平均30~40坪の土地付き一戸建て住宅を2000万~3500万程度で、1000戸以上建てる建売業者です。基本は地域密着ですが、今5,6社で持ち株会社を作り、日本中を席巻しているようです。住宅ビジネス、雇用、職人の保護、景気の下支え・・・・いろんな意味でやりやすいジャンルです。安倍総理なんか決して自分では建てないでしょうが後押しはするでしょう。数は少なく、50~100戸独自でやってる、各地のコストパフォーマンス建売住宅会社を含めると、相当な数です。まあ、マンション販売と同じです。積水を頂点に大手プレハブ住宅グループ、パワービルダー、地元工務店・・・・・・・・家づくりそのもの、考え方そのものが大きく分かれてます。我々のようなデザイン屋の提案で工務店に作らせる家づくりはほんの数パーセントもないでしょう。同じ住宅のくくりで語り合うこともないし、できないでしょう。われわれの家づくりに賛同し、理解を示してくださるお客様とはいい関係で素敵な家になりますが、それぞれのいいとこどりに走られるお客様は決して素敵な家を手に入れることはないでしょう。それぞれを正確に理解して、自分の家づくりを始められることを、お勧めします。価値観の多様化時代です。

 

不気味な晴れ間

大型台風が近づいているようです。昨日、宗像北九州方面の現場に出向き、足場を解きました。材料も含め養生の指示です。鳥栖の家は、隣が他社の現場です。物が飛んでこないように、資材の管理をお願いしました。熊本の現場は今日出向きます。大宰府はすいようびの不気味な晴れ間です。

先日いつもおいしいものを送ってくださるM様が、サクランボをお送りくださいました。九州ではこんなサクランボは食べられないと思います。びっくりするくらいうまい。世の中にはまだまだ知らないうまいものがあるんだと思いました。M様には今後も期待しています。

住宅雑誌?

世間には数多くの住宅雑誌があふれてます。最近では地域限定の雑誌も発行され、地元の住宅関連会社が広告を載せてます。「これ乗せたらいかんやろ。」というのも含めて、雑多な、主張のない雑誌になってます。雑誌社の家作りに対する主張がないと、いい本にはなりません。どこでもだれでもいいから広告費をいただければいいというのが本音のようです。構造、工法、デザイン、実績、作品、課程・・・・雑誌を作る方も勉強して、自分たちの主張のもと、掲載会社を決定すべきだと考えます。輸入住宅のくくりで、みそもくそも一緒にしかできない、勉強してない雑誌屋の多いこと多いこと。「こういう住宅屋と一緒の雑誌には掲載できません。家づくりが全く違うのですから。」というと、きょとんとします。今は、大手プレハブメーカー、コストパフォーマンス住宅会社、地場住宅会社、・・・・・・家づくりは分散化されてます。

わたしが参考にしている住宅関連記事は「家庭画報」「主婦と生活」・・・・しっかりした記事、素敵な写真、・・・・家以外の旅、料理、ホテル、全て勉強になります。

過激な持論

争うことが目的でも、本意でもありませんが、敵を作ることを怖がってはいけないと思います。自分の持論を堂々と語り、相手の意見も聞き、そのうえで争い事や、敵ができても本望です。ただしそのためには常に、勉強し、刺激を受け、向上心がなくてはいけません。自分が不利にならぬよう、いろんなことに口を紡ぐことをよしとする傾向こそ、危うさを感じます。食べていくために、組織や、オーナーに言いたいことも言わず、それを辛抱や我慢という言葉で表現してますが、私に言わせれば、臆病者、ズルい人、と見えます。何も言わず、人に任せ、結果論や、できた後に、批評する人は男らしくありません。だから、評論家や解説者等という職業が嫌いです。住宅メーカーも、オーナーと対等にディスカッションをせず、提案もせず、責任をとらなくていいように、オーナーに全てを決めさせるやりかたが一般的になってますが、それは作品意識がなく、クレームを防ぐための方法でしかありません。われわれにとって住宅作りは暮らしが楽しくなるための仕事です。器の提供ではありません。損や得が表に出ると悲しい作品になります。いいオーナーさんはわれわれや職人含めてこの人に喜んでもらいたいという気持ちにさせる、魅力をお持ちです。

 

周りの環境

鳥栖M邸はとても素敵にできていて,通りから見た人たちから「かっこいい家ですね。」という言葉をいただいてます。ただし敷地のすぐ横の、池にかかる橋のガードレールがさびていて、遊泳禁止などの看板も燃えないゴミ置き場みたいだし、雑草も生え放題です。水利組合や鳥栖市役所、市会議員等と、我々がきれいにすることで話がつき、今日完了しました。草刈りだけは後日です。美しくすることはみんなの希望のはずですが、役所や市会議員など、できない理由ばかりでした。とにかく、周りの景観に邪魔されたくありませんから。

大宰府Sの改装は順調に進んでます。やはり、段取りがいいのと、知識が豊富なので、効率のいい仕事をしています。力のある工務店が施工すると、安心です。報告連絡、相談、そして提案・・・・・・・。現場が楽しくなります。

 

サッカー

ワールドカップで盛り上がってます。 日本は劣勢に立ち、 明日の朝コロンビア戦です。どうも日本中予選突破が当たり前のようにとらえていたようですが、現実は甘くありません。サポーターと称される人たちはいいとして、評論家や解説者まで一サポーターになり、応援してる有様は滑稽です。プロなら冷静に実力を見極めた話をしてほしいものです。世界の中の日本の位置や現状はそんな浮かれるものではなく、まだまだ後進国です。日本の勝敗に一喜一憂しているだけでなく、サッカーの面白さや素晴らしさをワールドカップを通して伝えるのが評論家の務めだと思います。今一敗一分けはよくやっている方だと思うのですが・・・・・・・。甘い希望や裏付けのない期待が先走ると、日本サッカーは成長しないのではないでしょうか。全世界、グループの中で日本は一番弱いという位置づけです。先日アメリカなんかは、ワールドカップに目もくれていない状況でした。TVも町の人の会話も、本も、・・・。さすがアメフト、ベースボール、バスケの国です。まあ、4年に一度のこの期間だけただお祭り気分が味わえればという事なのでしょう。

議員

東京都議会議員のヤジ問題。ヤジを発したバカもバカなら、笑顔で受けた女性議員も??。このことにとやかくは言うつもりはないのですが、周りの対応がいかにも議員的というか公務員的というか、そちらの方が問題だと感じます。自民党都議会のいかにもいけ好かない議員顔のお偉いさんが「憶測で自民党であろうといわれても。・・・・・」この発言はよろしくない。「誰であれ、名乗り出るように都議会議員としても早急に対応するように呼びかける。議員の一人として情けなく、議員の一人としてお詫びします。」くらいのことが言えないようでは都議会なんぞ要らない。ましてや桝添さんなんか「議会のことは議会で解決してください。わたしが口をはさむことではない。」・・・・・・・・・・・。ならば福島は福島で解決しろといえるのか?就任時のあいさつで、職員に「残業せず、家族と晩御飯を食べてください。」と、のたまったバカは治ってないようです。国民が必死で働き、なけなしのかねから税金を納め、それで食ってるやつらの言うことか。「できるだけ役所を開け、24時間、休日も都民の皆さんの働くことや生活の力になれるように職員全員で頑張ろう。」人が信頼し、やる気を起こし誰かの役に立つ仕事のやり方を語らなければ連帯感は生まれません。ゴミ出しと介護のパフォーマンスしかできない政治学者が大将になってはいけません。とにかくこの国にいま正義や、まっすぐな考えや信念とかが欠落しています。要領よく、上手に楽してが主流のようです。・・・・・。世間がわからない人たちの群れが政治家や公務員になっているようです。今回この発言者たちは名乗り出ない場合、見つけ次第、市中引き回しの上、国外追放。

時代錯誤

エレベーターはこれからの高齢化社会に必要な設備です。これの設置に多くの障害があります。役所の決まりたるや、つけさせないようにしたいのかと思うほど、バカな要求をしてきます。何十年もたった既存の家の構造計算を出せとか、このエレベーターはいいけどこれはダメとか、半外部の設置はダメとか、家の人以外は乗らないという制約とか・・・・・・・役人の頭は現実とはかけ離れています。設置を積極的に支援し、家で高齢者が暮らしやすいような政策が出れば価格も安くなります。年金や介護保険や医療費や税金や自分たちに直接かかわる金計算ばかりしてる役人は今、国民のお荷物です。関係ないことかも知れませんが神宮の森にUFOみたいな競技場を作るなんぞ、もってのほかです。オリンピックで浮かれて気がふれたとしか思えません。

大企業のサラリーマンや役人は理不尽であろうと決まり事には口をつぐみ従います。銀行もそうでしょう。でも最近会った大企業に勤める若者が「おかしいことだらけです。わたしは自分の会社の商品でもそれは勧められません。おっしゃってることに賛同します。私が何とか役所や会社と掛け合います。」まだこんな素敵な若者がいることにうれしくなりました。よく話してみると彼は自分で独立することを夢見てます。親御さんからもそういう教育を受けていたようです。彼のような人材は早くまっとうな師匠のもとに行くべきです。

帰ってきました

勝手ながら5日ほど留守をしてアメリカに行き、たった今帰ってきました。久しぶりのアメリカでたくさん思うことがありました。平田と渕上も彼らなりの思いがあったはずです。こぼれ話で、アメリカ旅行日記を5回に分けて掲載します。明日からまた頑張ります。拘束されるフライトの時間に、3冊の本が読めたことも、映画を見れたことも、非日常で、栄養になりました。お客様、業者の皆さんにご迷惑をおかけしました。

渕上、初めてのアメリカ