暖炉は大人の嗜好品

我々が作る住宅の約半6割が、暖炉もしくはまきストーブを設けます。セントラルエアコンの家であっても、多くのオーナーが希望されます。「火をつけるのが面倒、灰を掃除するのが面倒という人もいますが、その面倒な行為こそが暖炉を設ける醍醐味です。火を入れる楽しさ、動く炎とパチパチという音、まきが燃えるにおい、ほかのものとは違う暖かさ、・・・・・大人の嗜好品です。建築家のライトは学生に向かい、「君たちが大人になって家を手に入れるとき、暖炉を設けなさい。暖炉は知能や感性をはぐくむ。」と言っています。狩猟民族、農耕民族の差はあれど、多くのアメリカの家は2台、3台と暖炉があります。私も二十年暖炉と暮らしていますが、空間が豊かな空気感に包まれます。暖炉は安価なものです。照明を暗くして、暖炉に火を入れた部屋で、BGMを流しながら、コーヒーを飲んだり、会話をしたり、本を読んだり、そんな時間が豊かです。

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