最近高級すぎて音がなくなりました。「静か」を、科学で手に入れてはいけません。私がのってた自転車は、キーというブレーキの音や、ギイギイいう錆びた音がしてましたし、車も大きなエンジン音で、危険を避けてました。水道が出る音、お湯が沸く音、飯が炊ける音など、匂いとともに、家の中は今何をしてるか寝ててもわかりました。電話の音、鳥の鳴き声、風鈴、砂利を歩く音・・・・・。窓や戸や雨戸は建てつけが悪いけれど、嫌な音ではなく、密閉性が悪いからいろんな音が耳に入り、まわりの状況がわかる時代でした。今音がなくなり、ちょっとした音が「騒音」と呼ばれるご時世です。幼稚園の子供の声が騒音と言われ出したのも最近です。除夜の鐘がうるさいと文句が出てるようです。人間の五感を退化させ、ぎすぎすした社会を作る「発展」とやらは、今後よくよく考えて行わなければいけません。最近みんな後ろの時代を振り向き振り向き、「昔がよかったのかも。」「まちがったみちをすすんでいるんではないか。」と考えてる節があります。科学は取捨選択の時代です。