大手ーカーの家や、在来木造の家、マンションなどを輸入住宅の空間に仕立て上げるリニュアル工事は数多く経験させていただきましたが、最近、他社で輸入住宅を建てられた方からのリニュアル相談をよく受けます。当初は、建てられたメーカーがなくなってメンテナンスに困っていらっしゃるのではないかとおもっていたのですが、どうもそれだけではなく、むしろ、もっと素敵に暮らすためのアイデアがほしいということのようです。「他社とは違ったD-アートとしてのトータルコーデイネートの提案に期待しています。」と笑顔で言われます。家のセカンドオピニオン的感覚なのかもしれません。私たちも、他社が作った空間や材料構造、断熱など見せていただくことで、自分たちが今までやってきたことの検証にもなりますし、勉強にもなります。この仕事は、より輸入住宅のプロとしての資質が問われるような気がします。いい輸入住宅は、「家のテーマ」がはっきりしていること、輸入部材を理解してデザインしていること、バランスやプロポーションを意識した空間や外観であることなど、あらためて再確認しているわけですが、一言で言うと「家は美しくなければならない。」と言うことだとおもいます。新築でも、リニュアルでもその思想は同じです。