レベルの低い組織の中の技術者

食っていくためとはいえ、組織にすがる建築技術者の一貫性のなさは、営業マン以上かもしれません。在来木造がいい。といってた人が軽量鉄骨メーカーに移ったり、ツーバイフォーに変わったり、住まいは一戸建てと言ってた人がマンションを売り出したり、・・・・・まあ、そんな人は下手な技術者ばかりですが。

先日ある住宅会社の設計の人に会ったのですが、「日本の家は日本の風土に合った在来木造で、日本の木じゃないといけない。」という、今時、天然記念物のような人に会いました。なら、着物来て、草履やげた履いて、ほぞ穴開けた構造で障子やふすまで暮らせと言いたい。その会社の建ててる家は在来木造と言いながら、木を金物で固め、洋風の空間を、プラスチック製の本物に見える偽物で覆われた、コストパフォーマンス住宅です。昔ながらの在来木造は、和の暮らしを、快適にするため、梅雨を乗り切るための工法です。したがって、東北、北海道、沖縄では根付かず、各地で、独自の作り方が生まれたわけです。ツーバイフォーは世界各地、ほとんどの国で、合理的で耐久性に優れかつ洋の住まいに最適だということで支持されている、グローバルスタンダード工法です。それを安く改良しているメーカーもありますが・・・・・。世界で通用する家を作らずして、どうすると思うのですが。世界で少し前まで言われていた、世界一幸せな男は、「アメリカの家に住み、ドイツの車に乗り、日本の女性を嫁さんにすること。」今となっては嫁の部分は当てはまらないことは認めます。

その会社の在来木造神話は西洋医学を否定し、その土地土地に言い伝えられてきた薬草が一番といってるような物です。現にその住宅会社の建てた家の寿命は短い。いつまで鎖国してるの?。