約束、・・・・・・・無欲

この年での約束は、重いものです。簡単にホゴにすることなく、果たすべく努力と話し合いが必要で、無理が生じたときはできるだけ小さな修正で何とか果たすべきものです。大人はリセットボタンをそう簡単に押してはいけないし、押すことはできません。約束とは責任です。人は夢をもって約束し、それを果たすべく懸命に努力し果たしたときとても大きな喜びが手に入ります。簡単に約束してもいけないし、ましてや、破ってはいけない。

母の施設に行きました。忙しさを理由に2週間ほどご無沙汰してました。ちょうどお昼ご飯で、私が少し食べさせました。母はずーと私に「無欲の愛」で接してくれていたように思います。母が何もわからなくなってそれに気付くぼんくら息子です。母との間には何も「約束」がない関係だったように思います。必要がない関係なのでしょう。私も子供たちと何の約束もありません。不思議です。あるとしたら、「どんなことがあっても、あなたの味方です。」ということぐらいでしょう。

いいものを期限どうりに作る。その約束を果たすために我々は存在し、活動し、それを果たして喜んでいただけた時、我々の責任が達成されます。そのために日頃から、感性を磨き、何より優先して動きまわります。何かを犠牲にするのではなく、何より優先するのです。その姿勢は周りを成長させると信じてます。

 

全力をつくす時

10月31日夜11時15分久しぶりの事務所です。下関Y医院が明日開業です。ここ数日下関から水巻というルートで朝早くから夜中まで全力で現場に張り付きました。平田はまだ下関で、先生と打ち合わせをしながら細かい作業をやっています。本当によく頑張ってくれます。自分たちの手がけた作品が少しでもよくなるようにより喜んでいただけるように、体も時間もなく全力で仕事に立ち向かってくれます。こういう仕事のやり方を長年二人で作ってきたわけですから、これからも全力で、何より優先してこの仕事を続けます。工務店をはじめ、我々の価値観に近い感覚で仕事を全力でこなしその喜びを感じてほしいと望んできましたが、なかなか難しいようです。気が付けば結局いつも二人でもがいてます。下関も水巻も「いわれたことをする。」というスタンスでしか仕事をとらえきれないようです。残念です。一度全力で責任も。って仕事してみろと言いたくなります。少しでも声をかけて役に立とうとする前向きな気持ちがほしいものです。自分の仕事をこなして終わる人の多いこと・・・・・。水巻は今日で最初のリフォームが終わる予定でしたが、一日延ばしていただきました。甘えてしまい、自分が悔しいばかりです。自分が甘かったことをオーナーに詫び、反省してます。全力を尽くしても結果を残さなければ何もなりません。

今日は美和台でY邸の地鎮祭を行いました。みんな私と平田の指示を待っています。根気強く頑張ります。目立つ敷地ですので楽しみです。

明日も開業して問題が起こるかもしれないので、下関に詰めます。工務店の代理のような仕事から本来のデザインの仕事に早く戻れるようにもう少し頑張ります。

いよいよ11月です。

 

 

 

甘え,得、楽、保留、金

平田が世相を切るときのキーワードです。どうも最近この手の言葉にどっぷりつかった世の中のように感じているようです。働くことも人とのつながりも・・・・・・。彼女が最近よく使う言葉は、一番わかりやすく平等で、世の中がきちんと躾けられるのは「弱肉強食」の精神だ。といってます。努力して力をつけた人が評価されるより、うまくやった人がもてはやされる風潮を感じているのでしょう。私も同感です。いいところだけを見て、楽に楽しく付き合い、気になることまずいと思っていることを隠し、問題の解決をせず保留にして、「そこはまあいいか。」と先送りにする。パートナーの自慢も一緒いて楽だの、甘えさせてくれるだの、会話の中身も得した話を自慢げにしているようです。就職や働くことへの条件も、まさにこの言葉が多いところほどいい会社ということのようです。本来自分より優秀で、頑張る人が現れたら自分で頑張って再び勝ち残るか、去るかのどちらかです。厳しさが躾けです。

ある人が文化が成熟していくということは、そういうことだ。そして金まみれになる。と言ってました。怖い話です。

もう一度よく自分を見つめ直すことが必要のようです。貪欲がエネルギーになります。厳しい選択が人を呼びます。修業がいい出会いをくれます。決断が新しい可能性をくれます。そしてはっきり夢が見えます。「欲,厳、修業、決断、夢」私はこれが人生を歩く順番だと思います。

 

あなたのためだけの・・・・・・

人は悩んだとき、苦しい時、誰かに相談します。偉い人や成功者、仲のいい理解者にそれを求めがちですが、いつも、ずっと「あなた」を本気で見つめ、愛し、心配し、怒り、注意してくれる身近な人だけが本音で意見してくれます。「あなた」はいつも自分を正直に隠さずさらけ出すことが重要です。「黙って聞いてくれる。」「わかってくれる。」「優しく励ましてくれる。」で済む悩みならそれでいいのですが・・・。答える人もその人のかなりの部分を理解していないと、愛情がないと本気で「あなた」のためだけの熱い意見はできません。だから、素敵な親、パートナー、親友・・・・・が大事な存在です。一般的な話ではなく、「あなた」のためだけの・・・・・意見してくれる人をもっている人はすごい財産です。それに気づかない人もおおいのですが・・・・・。もし間違って手放したとしたら、しがみついてでも取り戻すべきです。何よりの財産ですから。

家もそうです。一般的に多くの人が支障なく快適に暮らす家を企画して販売することでビジネスをしている大手メーカーは、できることできないこと、オプションを用意した中で家づくりを行います。メーカーの作った都合のいいルールの中で家づくりは行われます。われわれは「あなた」のためだけの家づくりを行っています。相当の時間、手間暇をかけて打ち合わせを重ね、すべてのご要望をお聞きして、プロとして消化し、形にして喜んでもらう。非効率ですが、「あなた」のこだわりは形になり我々もいい作品が作れます。

「あなた」のためだけにと思ってもらえる人に出会えることも、思う「あなた」に出会える人もどちらも素敵です。私にとっての「あなた」は、もちろんお客様です。「あなたのためだけの家づくり」我々のポリシーです。

ひらめきと、かん

私の建築デザインは、ひらめきと、かんに支えられています。ひらめきと、かんを磨くには、見て聴いて、いろんな人と真剣に話し、だれにでも声をかけ、とにかくまじめに遊ぶことです。高級だろうと、低俗だろうと、哲学書だろうと、週刊誌だろうと読み漁り情報の入れ替えが必要です。学術的な勉強は嫌いでしたから、試験は嫌でしたから、これが天職です。動くこと、忙しいこと、働くこと、人と会うこと話すことなどは、大好きです。苦になりません。でも裏でいろんなことを真剣に突き詰める押し問答を繰り返しています。本物の結論をその都度出さなければ気が済まない性格です。

でもちょっとでも怠けると、ひらめきと、かんいうやつは蓄積することができないので放電してなくなるのです。遊び続けなければいけません。これも結構大変で、心にダメージや心配事があるとなおさらです。年を取ると「健康であること。」も大事になります。今、仕事同様、ひらめきと、かんを持続させるのにきりきり舞いしてる自分がいます。人生の「負」の部分を長く放ってゆっくり解決することはできず、すぐ消化して解決していかないと、前に夢や希望が見えてないとこの仕事はできません。「小澤さん、楽しそうですね。」「おもしろいですね。」「変な会社ですけどなんかいいですね。」「生き生きしてますね」「普通じゃないですよね。」・・・・・・こんなほめ言葉?をかけ続けていただけるような自分でありたいものです。

 

土日の顔

相変わらず平田が頑張ってます。土日の朝は特に、集中力と緊張感で凛々しい顔になります。ずーと同じ価値観で私以上に勉強し全て仕事を優先させてここまで来ました。経営者より、より経営者らしい感覚でお客様と接し、信頼と信用を勝ち取ってます。疲れでへとへとになりながらも、お客様の打ち合わせは、完ぺきにこなすプロ根性には恐れ入ります。先日新しいアシスタントを募集し面接をしました。平田の言葉は「この仕事が根っから好きかどうかです。私は、手取り足取りで教えませんしそんな時間も余裕もありません。観て聴いて自分から動き、覚えようとする人には、徹底して教えます。会社は1,2年はあなたへの先行投資です。あなたも1,2年は何よりも仕事を優先し、集中して一人前のコーディネーターになろうと思うかどうかです。」同感です。

私と平田は二十数年徹底して高いレベルを目指してこの仕事をしてきました。最初のころはよく怒り,泣き、仕事ができるようになってからはよく衝突もしました。よく続いたものです。お互い造る家にはプライドが持てたからでしょう。たくさんのいいご入居者にも恵まれ、作品ともども何よりの財産です。同じ考えで、仕事好きで何よりお客様を優先する社風の中で仕事をするのはすごく敷居が高く難しいとよくいわれますが、それがDアート企画なんです。

これからは少しずつ、人を育てながら作品を作る年齢です。これまでなりふり構わず働き、酷使した体をいたわりながら、女性として、上司として、新しい魅力あるコーディネーターを目指してほしいと考えてます。まずはダイエット。

エスプレッソ

先日大工のK親子と昼食をとりました。ややしゃれたところで、イタリアンです。大工という職業は騒音の中の仕事ですから声が大きい人が多く、現場のことや今後のことなど雄弁に語り、我々のテーブルはやや、浮き気味でした。終わり際にお店の人が来て、「最後御飲み物は?」「コーヒー」と私が頼むと「エスプレッソでよろしいですか。?」「はい。」それを聞いていたK大工は「エスプレッソってあれ?」と隣のテーブルで飲んでる人を見て、「あれこまか。俺エム」「??????・・・・・・・・」エスプレッソのカップを見てエスはSサイズと思ったらしく、大爆笑です。これにはもう一つ落ちがあり、親父が「エム」といったすぐ、息子も小さい声で「俺も」といったのを聞き逃しませんでした。本当に愛すべき親子です。あーなりたいかといわれると首をひねりますが、見習うべきところがたくさんあります。なくてはならない人です。

大切な人へ

最近 大切な人に わがままな手紙を書いたり、強引に思いを伝えたり、電話をしたり、少し焦っている自分がいます。おふくろの衰え、子供たちの自立、仲間や同級生の健康、気がかりでさみしいことも多くなりました。これからもいろんな人と出会うでしょうが、新しい人たちと新しい歴史を作っていく時間も多くあるわけではありません。私の年からすると、今まで出会い育て、作ってきたものや人をより大事にすることが何より必要だと感じてます。簡単に粗末にすることなく、より気持ちや思いを再確認して、大切な人をより大切にして、頑張りたいと考えています。 これからの人生設計はより ディティールにこだわって、十分話し合って 、刺激的で魅力ある物に進化させたいと考えてます。

遠賀川

秋晴れのいい天気が続いています。最近仕事で、水巻、直方に行く機会が多く、遠賀川沿いの道を走ります。コスモスがたくさん咲いて、多くの人が遊んでました。きれいな風景です。遠賀川というと私は「青春の門」を思い出します。高校3年から大学時代、信介シャンと織江を追いかけてました。ずいぶんリアルな影響を受けた小説です。「こんな世界もあるのか。」対馬という離島で生まれ育った人より特殊な生い立ちの自分がそう感じ、驚きました。

直方の医院、自宅改装の仕事をご紹介いただき、ご挨拶と現場調査をさせていただきました。水巻のK邸同様、長く地域医療に貢献され、息子さんの代に移ろうとされる時期のようです。院長先生ご夫妻と息子さん立会いの下、隅々まで見せていただき、ご意見もお聞かせいただき、私どもなりのご提案をさせていただく事になりました。いつも、老舗医院の先生のお話から、地域へのホスピタリティーとボランティアが感じられます。「若先生」にもその精神は自然と受け継がれているようです。いい提案をさせていただきます。

目頭が熱くなるお電話

ご入居者のK先生から朝早くお電話をいただきました。今やってる下関のY医院の内容や工事価格等のお問い合わせで、近い将来、医院を作るときの参考にしたいというお話で、その際は小澤さんにお願いしたいというお話をいただきました。K先生には大変お世話になりながら、不義理を働き、ずっと申し訳ない気持ちを持ちながら、伺ってお詫びしなければと思いつつ3年余り過ごしていました。数か月前やっとお会いしてお詫び申し上げた私に、このような電話をいただけたことにとても感激しました。電話を切った後、一人で目頭が熱くなりました。エネルギーがわき出ました。

自分も人ときちんと接することができる人にならなければ・・・・・。自分の身近な人にさえ、安心感や希望や夢を与えられてるか疑問です。人はそこでつながってるはずですから、いつも声を掛け合うことが大事なことです。一本のいただいたお電話でいろんなことを考えさせられました。そのことをすぐ中村に電話して、平田にも話しました。