大手ーカーの家や、在来木造の家、マンションなどを輸入住宅の空間に仕立て上げるリニュアル工事は数多く経験させていただきましたが、最近、他社で輸入住宅を建てられた方からのリニュアル相談をよく受けます。当初は、建てられたメーカーがなくなってメンテナンスに困っていらっしゃるのではないかとおもっていたのですが、どうもそれだけではなく、むしろ、もっと素敵に暮らすためのアイデアがほしいということのようです。「他社とは違ったD-アートとしてのトータルコーデイネートの提案に期待しています。」と笑顔で言われます。家のセカンドオピニオン的感覚なのかもしれません。私たちも、他社が作った空間や材料構造、断熱など見せていただくことで、自分たちが今までやってきたことの検証にもなりますし、勉強にもなります。この仕事は、より輸入住宅のプロとしての資質が問われるような気がします。いい輸入住宅は、「家のテーマ」がはっきりしていること、輸入部材を理解してデザインしていること、バランスやプロポーションを意識した空間や外観であることなど、あらためて再確認しているわけですが、一言で言うと「家は美しくなければならない。」と言うことだとおもいます。新築でも、リニュアルでもその思想は同じです。
グローバルスタンダード
輸入住宅と言う仕事をしていると、「アメリカの材料は日本にはあわない。」とか、「外国の工法が日本にあうわけがない。」とか、ネガテイブで保守的な話をよく聞きます。
日本は在来木造の家が一番あっているとかたくなに信じているようです。身に着けるものを着物から洋服に、ぞうりを靴に、ふんどしをパンツに替えてきたはずなのに・・・・。
食事も、車も、音楽も全てにおいて、グローバルスタンダードの時代だとおもいます。それぞれの国や、地域の個性を大切にしつつ、デザインや性能は世界に認められ、通用する仕事を目指すべきだとおもいます。ツーバイフォー工法は、世界的に強固で、合理性の高い工法として認められ、唯一のグローバルスタンダード工法と言えるとおもいます。私たちを支持してくださるオーナーの多くは、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどで数年生活した上でその暮らしを日本でも続けたいと望まれています。
ソルトレイクシティ
本物のアンテイークハウス 1996 ご案内できます。
13年前できるだけ本物のアンテイークマテリアルで作った家があります。家具、照明、スイッチまでイギリスのアンテイーク商品でコーデイネートしたこの住まいは、質の高い、重厚な作品として当時から注目され、TV,雑誌など、数多く取り上げられました。時を重ねて、6人家族から、ご夫婦2人の暮らしになり、約100坪の広さはひろすぎるため、欧米のように、オープンハウスで、興味のある人に見ていただき、気に入っていただければ、お売りしてもいいというお話をいただきました。コーデイネートされた家具なども含んでご相談できるとのことです。このような文化はまだ日本ではねずいていませんが、価値ある建物を作った人は、価値ある価格で売却されて当然なはずです。それどころか、欧米では年数を重ねることで価値があがることさえあるのです。今この時代に「本物」をぜひご覧ください。デザイン、マテリアル、家具、照明、カーテン、すべてにおいて私のほうでご案内、ご説明できます。日本の「中古住宅」の売買ではなく、13年と言う時と、本物の素材が作り上げた新しい作品とおもっていただきたいと考えています。命名するとしたら「クラシックホーム」だとおもいます。商業主義にのせられたいまはやりの「モダン」と言う名を借りた「低価格住宅」の新築より、質の高い「クラシックホーム」が評価される文化が根ずいてほしいものです。
紅葉
紅葉の季節が近まりました。「四季のある日本」の良さを感じます。桜、新緑、紅葉、雪景色、どれも日本の美しい風景に欠かせないものだとおもいます。そのなかでも紅葉を楽しむ感性は日本人が一番でしょう。耶馬溪や九重、阿蘇など忙しくて出かけることができない方に、私のお勧めする近場の紅葉スポットは、秋月です。ここも休日の人出はおおいのですが、建物、特に瓦屋根と紅葉が織り成す風景が好きです。住宅においても、シンボルツリーをはじめ、木々を生活になじませ、四季を感じる暮らしをしてほしいとおもっています。来年あたり世界一美しいと言われる、「寺院仏閣と紅葉の京都」をゆったり散策したいものです。ちなみに秋月の紅葉は、田舎のお祭り的行事でもあり、出店もあります。そんな素朴さが気にいってます。
坂の町佐世保
佐世保の住宅リニュアル工事をやらせていただいてます。車が寄り付けない階段坂です。大変ですが、佐世保らしい工事風景が見られます。北西側に市街地が広がり、港もみおろすことができるすばらしい敷地です。その眺めを生かした住まいに変化させ、オリエンタルな内装で仕上げる予定です。今後、ビフォー、アフターを何回かに分けて、工事のブログで紹介するつもりです。リニュアル工事は、構造との戦いです。その戦いの中で、思いもよらぬアイデアやデザインが生まれてくることが一番のたのしみです。期待してください。
アースマラソン
久々にアースマラソンの話題です。ヨーロッパに上陸し、オリンピック開催応援でコペンハーゲンに立ち寄り、今ドイツ、ベルリンあたりを走っているようです。私はイギリス以外、ヨーロッパの国に行ったことがないので、アメリカを走っている時以上に興味深く、動画とブログをみています。地図を見ながら地理を学ぶことはもちろんですが、グーグルアースで町の風景も楽しんでいます。世界中の町を瞬時に見れる時代のなかで、一歩一歩自分の足で、地球を一周していることに、敬意を払わずにはいられません。そして、もう半分以上、達成した、今までの努力と勇気に頭が下がるおもいです。今後、チェコのプラハやハンガリーのブダペストを走るようなのでカンペイちゃんといっしょにそれぞれの町を楽しみたいとおもっています。カンペイちゃんの動画の中の住宅地からヒントをもらい、新しい家のデザインがひらめくことを期待しながら一緒に世界を旅します。
スノクオルミー滝とサリッシュロッジ
シアトルから車で30分程度のところにスノクオルミー滝と言う美しく、迫力満点の滝があります。その岩場にサリッシュロッジという味のある渋い佇まいの小ホテルがたっています。絶妙のバランスで、自然の作った滝と、人が作ったロッジがすばらしい「風景」を見せてくれています。自然と建物はこういう関係でありたいものです。このロッジで食べるブランチは、全米トップ10に入るそうです。私が泊まった時、ライトアップされた滝を見ながらのデイナーが印象に残っています。ロッジという名のとうり、とてもフレンドリーな演出で楽しませてくれました。バーは怪しげなほど照度が低くセクシーな音楽が流れ完全に大人の時間です。一人ではけっして飲める雰囲気ではありません。早い時期にもう一度訪れ、ブランチとバーを楽しみたいものです。ちなみにこのあたりが、ツインピークスの舞台です。
ヴィクトリア エンプレスホテル
カナダ、バンクーバー島の南端にある観光都市ヴィクトリアは本当に美しい町で、船で訪れることをおすすめします。ヴィクトリア港から見る町は、まさに絶景だからです。その中心的建物がエンプレスホテルであり、BC州議事堂です。とくにエンプレスホテルは長い歴史が感じられ、ツタの絡む外壁のレンガと威風堂々した佇まいは、ヴィクトリアの顔として存在しているようです。港を眺めながらのアフタヌーンテイーは大変な人気だとききました。町中に花が飾られ、音楽が流れ、人は、自然に港の公園で、絵を描き、本を読む。テーマパーク以上の上質な時間が、暮らしの中にあることこそが、「文化」なのだと感じます。小学校の時に行った子供たちが、大人になった今でも、「もう一度ヴィクトリアに行きたいね。」といってます。美しいエンプレスホテルは、こうして、世界中の人々から愛され、大事にされ、これからも歴史を刻み続けるでしょう。建物とは、こうありたいものです。
エコ住宅
今、エコブームです。住宅業界においても地球に優しいエコな家作りということで、太陽光発電、エコキュート、エネファーム等エネルギー効率で省エネを推奨しています。また、高気密、高断熱で冷暖房効率をアップし、消費電力の少ない家電に買い換えることを進めているようです。悪いこととはおもいませんが、本質の家作りを飛び越えて、作られたエコビジネスに踊らされているように感じます。鉄やアルミやプラスチックでつくられたなんのセンスもないエコ商品がたかだか10年や15年の寿命で今後大量に廃棄されていくことも現実です。それ以上に家そのものも、どんな立派だろうと15年で財産価値がなくなってしまう日本の制度自体を、見直すべきです。欧米のように50年、100年価値あるものとして市場にでることで、「住み替え」文化が生まれ、ならば良質で頑丈なをものを作ろうと考え、自然素材と向き合うようになり、自然の恵みを利用した、長く飽きられない素敵なデザインの家を求める文化が生まれることが、何よりの「エコ」です。そしてこの制度が確立していくと、新しい経済効果が生まれ、内需拡大につながるはずです。ブームが去ったとビジネス的にいわれる輸入住宅ですが、今こそ、欧米の住宅と、その考え方にエコノミストたちも目を向けるべきと考えます。
アメリカ ポートランド 築120年住宅のオープンハウス
ガゼボ
ガゼボとは、庭に設置された洋風東屋のことで、柱と屋根だけで構成され、6角形のものが多いようです。本来広い庭での雨宿りや、日陰を提供することが目的で、欧米では、その中で、庭の草花を見たり、鳥の声を聞いたりして、心と体をやすめているのでしょう。今では、ガゼボそのものが良質な「ガーデニング」になくてはならないパーツのひとつになっています。最近、ハウスウエデイング、のひとつとして、ガーデンパーテイーのシーンでは必ずガゼボは登場します。私たちも、いくつかの作品があります。歯科医をなさっているU様は、庭の道沿いにガゼボをつくり、皆さんに自由に使って楽しんでもらおうと言う素敵な趣旨で実現しました。そのために、庭はいつも手入れが行き届き季節の草花がさきみだれています。患者さんも楽しんで手伝いながら維持してるようです。F様は以前から素敵な和風の庭を、お持ちで、新しい庭との融合が、エクステリアデザインのテーマでした。その役割をしっかり果たした主役が、ガゼボです。和にも洋にもあうガゼボという工作物は、デザイン性も高く、実用的でもある優れものです。庭でのバーベキューもいいですが、これからの季節、ガゼボでのピザも最高ですよ。
F邸 U邸