2010年

あけましておめでとうございます。わたしにとって昨年は苦しく試練の1年でした。今年はそれ以上に厳しい日々が続くと覚悟しています。一日一日を乗り越えるために、力を合わせてがんばります。昨年、半ばから、お金や仕事で人に裏切られたり、誹謗中傷をうけたりして、涙する反面、働く仲間や、お客様、知人、友人から暖かい援助や言葉をもらってまた涙する日々でした。我々は住宅のデザイン、打ち合わせ、コーデイネート、現場管理をすることで、輝き、認められてきたわけですから、自分たちの存在意義を再確認して、2010年に立ち向かっていきます。皆様のご協力、よろしくお願いいたします。1日、2日の休みの間、じっくり今までの住宅作品を見ると、1邸1邸打ち合わせの過程がよみがえり、オーナーの顔や声も思い出されます。「いい家を一生懸命つくってきたなー。」と素直におもうことができます。しかし今、目の前の経理を裁くことにかなりの時間と労力を費やしています。我々は新しい人と出会い、新しい作品を作ると言う、得意な分野で勝負し、認められるように誠意をもって日々がんばります。気を抜くとすぐ振り落とされる厳しい社会情勢を乗り越えるキーワードは「全て自己責任」と言う強い気持ちだとおもいます。

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住宅雑誌掲載

福岡の注文住宅384ページに掲載しています。たくさんの住宅会社が多くの紙面を使ってPRしているのに比べると、予算のない我々は後ろのほうにひっそりと載っています。きずいていただき、何かを感じて、お問い合わせいただければ・・・・と期待しています。この年になると、「目立つ」広告でエネルギッシュに行動して数多くの人に認知されたいと言う欲がなくなり、「わかる人に気づいてほしい。」と怠けた考えになります。アピールすることが、気恥ずかしくも感じてしまいます。でも、作ってきた作品には、自信をもっています。雑誌にしろ、パソコンにしろ、写真からでも、他とは違うことがわかってもらえるだけの作品にしあげているつもりです。いい作品をつくり、オーナーに満足していただくことが、なによりのPRだということは、今も昔も建築家の常識です。50歳を過ぎて、ある程度の作品実績を積み重ねると、それについて語り合うこと、検証することから始まる、余裕をもった家作りにあこがれてしまいます。2,3人の小さな住宅設計事務所ではそれが可能なはずです。Dアートはそこを目指します。

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リゾートハウスオーナー、Y先生からのご紹介

先日、事務所にお友達を連れてY先生が訪ねてくださいました。Y先生の住まいは私たちの代表作品のひとつといっていい「究極のリゾートハウス」です。穏やかな内海と白いビーチのそばに立つ家は、自然のなかに、違和感なくたたずみ、それでいて、存在感もあります。久しぶりに会うY先生から「快適に住んでます。」と言う言葉を頂き、「友達が家を建てる、というので紹介したくてきました。相談にのってください。」と言ううれしいお話がありました。建築家冥利に尽きる出来事です。お友達もドクターで、わざわざ関西からY先生の家を見にこられたようです。いい家を作って、オーナーから満足していただき、その家に訪れた人から高い評価をいただき、紹介につながることがこの仕事における「理想」の形です。この不況でみんな苦しんでいる時期に、Y先生が来てくださったことは、胸が熱くなる出来事であり、大きなエネルギーをいただきました。力不足ながら、我々の家づくりはまちがってなかったと思えたいい一日でした。

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対面キッチン、アイランドキッチン

今はほとんど「台所」と呼ばれるような水周り空間がなくなり、対面キッチンやアイランドキッチンとよばれる、人が集まり、会話が楽しめる空間が好まれています。新築にしろ、リニュアルにしろ、知恵も予算も一番賭けているようです。女性にとって、好みのキッチンキャビネットに、IHや食洗機、オーブンレンジが組み込まれ、石の素敵なカウンターで、友人とお茶を楽しんだり、子供たちとパン生地をこねたり、夜ご主人とお酒を飲んだりと、自分の「城」に人が集まってくることに喜びを感じるのだとおもいます。家族の動きに目を配りながら料理ができる場所という認識でキッチンをとらえてデザインすべき時代のようです。浴室や洗面所と近く「家事動線」を考え、料理がやりやすく、収納がたっぷりで、丸見えにならないようにと言われていた時代はおわり、家の中心にみんな集まる居心地のいい場所としてキッチンを進化させる必要があります。その方法はキッチンは空間としてとらえず、リビングやダイニングなどのグレートルームのエリアのひとつと考えるべきでしょう。アメリカやカナダのキッチンキャビネットが、リビング家具としてのデザインが完成されているのもその考え方によるところが大きいとおもわれます。対面キッチンやアイランドキッチンに立っている時の女性がきれいに見えるのは私だけでしょうか。

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懐かしい飲み物ダイアモンドガラナ

子供の頃、お祝いの席で、子供に出してくれるダイアモンドガラナという炭酸飲料がありました。瓶の色と言い、中身の色や泡と言いビールにそっくりでそれを飲めることがうれしくて仕方なかった思い出の飲み物です。大人になって何人かにダイアモンドガラナの話をしましたが誰も知らないと言います。先日佐世保のオーナーとその話をしたところ「確かにありましたね。」とうれしい返答をいただき盛り上がりました。確実ではありませんが、どうも長崎県酒組合エリアのみの販売で、福岡などでは知られてないとおもわれます。「もう一度見てみたいし、飲んでみたいですね。」と話した数日後、佐世保のオーナーが売っている店を見つけてくださり、一箱かってプレゼントしていただきました。何も変わってなく、味もそのままで、懐かしさとうれしさで年のせいもあり涙ぐみました。家で飲みながら「まだあったか。」と独り言を言っている私を見た娘は、けげんそうに首を傾け、二階に上がっていきました。子供の頃、年に何回か飲ましてもらったこの飲み物は、今も私にとって「高級品」です。思い入れのある懐かしい物に出会うとこうも幸せな気分になれるのだと実感しています。

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時代の流れ

不況で苦しい時代です。余裕のない我々中小企業はどの業種も、「今」を生き延びるための知恵と行動と金策に時間を費やしていますから、将来に光をともすことができてません。先に希望が見えてない時代ほど、夢とプライドで仕事ができない時代ほど怖いものはありません。しかしながら、しがみついて続けるか、やめるか、を選択せざる得ない時代が来ているようです。私の子供時代にあこがれていたブルートレインや大型フェリーはもうすぐ姿を消しそうです。「アーケード」と呼ばれた地元商店街もシャッターがしまり、地方のテーマパークや、遊園地も存続が難しいようです。寂しいですが、これが時代の流れなのでしょう。この流れを乗り切るために何が必要か、と考え、「祭り」だと言う結論に達しました。いつの時代も人は「祭り」からいきていくエネルギーをもらっていたようにおもいます。マイナス思考にならず、「家庭」や「会社」でできる楽しい「祭り」をみんなで考え、元気を出してがんばろうということです。いいイベントには「人」が集まり、出会いが生まれ、夢が語られ、ビジネスが作られます。

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アメリカからのうれしいメール

先日、アメリカカリフォルニアにお住まいのS様と電話でお話をしました。近いうちに福岡近郊でお住まいを検討されているそうです。日本のお友達からのお話とホームページも見ていただいた上で、私どもにご連絡いただき、久しぶりにアメリカの住宅について楽しい話が弾み、お客様からの国際電話にもかかわらず長時間話してしまいました。その後いただいたメールにも、勉強させられることや、納得させられることばかりで、うれしい出会いになりました。いくつか内容を紹介します。アメリカは住み替えの文化が定着しており、S様も家の売り買いを経験されたうえでのことばです。「売る時はできるだけ素敵にすみこなし、オープンハウス後1週間で複数のオファーをとり、競り合ってくれるかが勝負です。」とおっしゃってます。「買うときは100軒ほど見ましたが、一番大事なのは外観デザインだとおもいます。ストリートにマッチした家の表情が大切です。日本の住宅雑誌やカタログは便利なキッチンや収納、棚をたくさんアピールしています。そんなものはいくらでも後で変えることができますがストリートを含めた外観の佇まいは変えられない。だからこそ家の価格はデザインに由来します。」以上のような内容でした。共感しっぱなしです。日本でそういうイメージで家を捉えている方と話したのは初めてですという、うれしい言葉も添えていただいてました。ちなみに、S様のすんでいる町は自分の敷地の木の枝のカットも町の許可なしでは罰金だそうです。まちの美しさをたもつルールが個人の資産形成につながっているのだそうです。S様が生活していらっしゃる町に誇りを持っていることがすばらしいし、うらやましくおもいます。今、日本に必要なことは、建築業界を不景気にするだけの意味のない役所の自己満足の「検査」をやめて、文化的な街並みをつくるために「デザインの審査」を始めるべきだとおもいます。

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西南学院の建物

百道、西新地区は、ここ数年で、たくさんの建物が建ちました。そのなかで、西南の中学,高校、大学すべてにおいて、芯のある建物作りをしているように感じています。設立時の赤レンガの洋館を今も学院のシンボルとして、大切に保存し、新しい建物にもそのデザインを継承していこうという姿勢がみえるのは私だけでしょうか。美しく、飽きることのないこの学校のたてものは、地域の文化に大きな影響を与えるとおもいます。守るべき価値ある建物を持っていることはすばらしいことです。福岡には、九大,福大,九産大など「建築科」があります。西南はありません。しかし、間違いなく計画性のある、思想をもった、調和の取れたキャンパス作りをしているのは西南です。建物が人や地域に与える影響は、大きいものです。簡単に、安易にそして適当に建物を建てるべきではありません。まして、予算ありきなどと言う考えだけで建てるものでもありません。「建築科」を持ってる大学が、しっかりした建物思想のもとで、キャンパスを造り、その地域の街づくりに影響を与えつづけるべきだと考えます。もちろん、住宅もそうありたいものです。

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佐世保中間報告

佐世保の増改築は、解体してみて、予想外に、補強工事が必要でした。添え柱や梁補強、根太のやり変え、天井組み換えなど、手当てをしました。大工さんが良心的に報告してくれることと、オーナーが迅速に対応していただいたことで,工期をいたずらに延ばすことも、予算を大幅に増やすこともなく対応できたとおもっています。サッシをおおきくしたことと、トーメイガラスに変えたことで、ずいぶん家が明るい印象になりました。また、床と天井に断熱材を充てんしたことで、今までより快適に住んでいただけると確信しています。いよいよあと半月でインテリア工事、機器取り付けなど仕上げにはいります。オリエンタルがテーマですから、カラーコーデイネートが大切です。オイルステインの濃い塗装の仕上がりを期待しています。完成写真を楽しみにしてください。

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他社の輸入住宅をリニュアル

大手ーカーの家や、在来木造の家、マンションなどを輸入住宅の空間に仕立て上げるリニュアル工事は数多く経験させていただきましたが、最近、他社で輸入住宅を建てられた方からのリニュアル相談をよく受けます。当初は、建てられたメーカーがなくなってメンテナンスに困っていらっしゃるのではないかとおもっていたのですが、どうもそれだけではなく、むしろ、もっと素敵に暮らすためのアイデアがほしいということのようです。「他社とは違ったD-アートとしてのトータルコーデイネートの提案に期待しています。」と笑顔で言われます。家のセカンドオピニオン的感覚なのかもしれません。私たちも、他社が作った空間や材料構造、断熱など見せていただくことで、自分たちが今までやってきたことの検証にもなりますし、勉強にもなります。この仕事は、より輸入住宅のプロとしての資質が問われるような気がします。いい輸入住宅は、「家のテーマ」がはっきりしていること、輸入部材を理解してデザインしていること、バランスやプロポーションを意識した空間や外観であることなど、あらためて再確認しているわけですが、一言で言うと「家は美しくなければならない。」と言うことだとおもいます。新築でも、リニュアルでもその思想は同じです。

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