コンテンツへスキップ
輸入住宅をメインに仕事をしているわけですから、数多くアメリカに行く機会がありました。私にとっての輸入住宅とはマテリアルを輸入している感覚ではなく暮らし方に魅せられているわけです。彼らの住まいを大切に考えどこまでもプラス志向の楽しい生活を「輸入」することが原点で、それを掘り下げていくと窓による高気密・高断熱、自然素材、不変的なデザインが不可欠だと感じるようになりました。一言でいうと年月を重ねるほど味のでる住まいです。近年、旅行、留学、仕事でアメリカに行く人が多くなり「アメリカの考え方」に強いインパクトを受けて帰国しているようです。そのキーワードは「常に楽しむ」ことのような気がします。いくつになっても「人生を守る」ことより「人生を楽しみ続ける」ことに意義を感じ、そうすることで夢に到達すると信じているようです。だからこそ、夢を手に入れた人には心から拍手が送れるのでしょう。輸入住宅を通して人の役にたてれば私自身楽しい人生です。
1996 N邸 (福岡県田川市)

最近ハーフラウンドの窓をメインファサードに設けるデザインを提案しています。どうしても建物は直線的なデザインになりがちですがハーフラウンドの窓で建物の表情が柔らかくなり品のある外観になります。室内においても窓の高さによって開放感が増し面白い採光が入ってきます。しかし、何といってもハーフラウンドが異彩を放つのは照明によってアーチがくっきり浮かび上がる夜の表情です。暖かさと上品さが感じられ、いつまでも眺めていたくなります。
1998 N邸(福岡市)

2006 I邸(宮崎市)

私は今でも鉛筆でプランを考え、提案図も手描きです。パソコンが苦手ということもあるのですが、昔からの習慣でそのやり方でしか自分が納得するデザインができないし人に自信をもって提案できません。「鉛筆の先が何かを語りかける」自分だけの表現を大事にしたいと思っています。「デザインがうまくなりたかったらどれだけ手を動かすかだ」と教えられましたし、自分の手で図面を完成させていく過程でいろんな新しいアイデアが湧きあがることが嬉しくなります。私の右手は鉛筆ダコで硬く黒く変色しています。友人から時代遅れだと忠告されますがこの方法があっています。それから「デジカメ」もほとんど使いません。敷地調査やリモデルの現場調査には便利だとわかっているのですが一度手を動かして「図面化」する方が理解度が高くアイデアも湧きやすくなるのは不思議です。デジカメのシャッターを押すだけで安心していると肝心な事を調べてないことが多いのです。私が信頼するデザイン仲間もチャーリーをはじめエクステリアデザイナー、家具デザイナー、店舗デザイナー等、皆手書き勝負のおじさん達です。昭和を引きずっているのでしょうか?
2001 K邸(福岡市)リモデリング

別荘の計画依頼をうけ、湯布院まで現場調査に行ってきました。由布岳が見える傾斜地でとてもいいところでした。自宅を建てていただいたお客様が又「別荘を計画して」と声をかけていただくケースが多く、大変ありがたいことです。今まで別荘の実績は10棟近くあります。いつも感じることですが別荘の打ち合わせは皆様プラス志向でポジティヴな感性になっていただきます。「どう楽しむか」を追求することは家づくりの原点です。オーナーにエネルギーを与えられるセカンドハウスを私も楽しみながら計画させてもらいます。
2006 S邸

以前に比べて地下室の工法が進み、安価で止水性、防水性、断熱性が高い地下室が作れるようになりました。私共では5件の実績があります。オーディオルームやシアタールーム。また、ワインセラーとして異彩を放つ空間になっています。主に男性が好む空間として作ることが多いのですが、こんな時代ですから身を守る避難スペースとしても注目されています。いわゆるパニックルームというやつです。今からの住まいとして地下室は一考の価値があります。
2007 O邸(福岡市)

ワインセラー

家作りにおいて「キモン」こそがキモンになっているケースがよくあります。細かい事は控えますが、昔、まだ建築学が確立していない時代の指針にすぎません。しかしながらキモンの心得は「家を清浄に保ち手入れをして長持ちさせる」というもので、この気持ちの部分は非常に大切なことです。「水廻りはどの方角が悪い」「玄関はどこがいい」等ということだけで苦しむ必要はありません。丈夫で長持ちする構造、快適な空間、自分達が心から愛し続けることのできるデザインであれば生活のエネルギーは湧き上がるはずです。ちなみにアメリカにも「キモン」めいたものはあるらしいですが、それは「こうしたら幸せになれる」というプラス志向の言葉で綴られているそうです。キモンやキガクは心の問題です。
2008 K邸(久留米市)

20日で53歳になりました!バースディケーキもいただきました(ブログC)3月20日は毎年、地震があった、サリンが撒かれたというのが話題になります。明治安田生命のTV/CMがどれも大好きです。小田和正の歌とスライドが「そりゃ、反則でしょう」というくらい絶妙で「幸せの涙腺」を刺激させられます。人生の喜怒哀楽と生まれてから老いていく人の歴史がよく表現されています。おじいちゃんの笑顔で「苦労したんだろうなぁ」と思わされ、子供の泣き顔で「幸せなんだろうなぁ、この子は」と感じてしまいます。我々の仕事も人の役にたち人を幸せにすることだと考えれば「完成写真」ではなく幸せな家族としての暮らしが垣間見える写真を撮りたい。そんな家を作りたいと強く思います。ワンシーンで何かを感じてもらえるには「人」をいつも主役としてデザインすべきだと思いますし、人の手によって手間隙かけて造ることを忘れてはいけないと感じています。「人が感じられるワンシーン」を大切に53歳の仕事をします。ちなみにバースディプレゼントは随時受け付けております。

屋根を利用した勾配天井の吹抜をよく提案します。勾配天井は総吹抜と違い、包み込む優しさがあり、大空間の割りに人間が生活する心地よいスケールを守れるような気がします。吹抜は下から見上げること以上に上から見下ろせる空間として心地よさを与えてくれます。手すりごしに上下で空間が続くということは家族の会話や行動、気配も感じられ、安心感や連帯感が生まれます。大人の空間と子供の空間、静の空間と動の空間等、異なった用途の空間と繋ぎ合わせる吹抜は面白く楽しい生活を約束してくれるはずです。吹抜は気持ちいいけどエアコンが効かないからとマイナス志向になるか、空間が続いているから1つのエアコンで2つのエリアをまかなえるとプラス志向になるかは家の高断熱・高気密という性能に自信があるかどうかです。
2004 H邸(山口県)

2008 K邸(福岡市)

ニッチとは壁を凹状にくりぬいた飾り棚のことを言います。ここぞという場所にさりげなく設けることでその空間全体がオシャレな感覚になるのがニッチです。沢山家中に設けるものでもないし、主役にして存在感をしっかり示すこともよくないと思います。そういうニッチを作ると「品」のない空間になります。「えっ!?こんなところに細工をしてたの?」と思う程度がベストです。ピンスポットを入れて、お気に入りの中でもなるべく小さいものを飾ることをお勧めします。最近は、玄関横の外壁や門柱、門壁などエクステリアにもそのデザインを応用、提案しています。
2006 S邸(飯塚市)

2006 S邸(飯塚市)
2008 S邸(佐世保)

今、What’s Newで100年近い時を刻んだドームのテーブルスタンドを紹介しています。ドームと言えばガレと並び称されるアールヌーボーの巨匠です。この話をチャーリーから聞いた時は驚きました。これは商品ではなくアート作品として是非ご覧頂きたいと強く思っています。Dアートとしてこのようなお話をいただける事は大変光栄なことです。価値あるものは時を重ねるほどにその存在感が増していくことを改めて認識しました。この作品が似合う空間をイマジネーションして楽しい気分になっています。
1996 M邸

1996 S邸
