年を重ねて

先日ご紹介した築25年の八代H邸にメンテ打ち合わせで再度訪れました。今はほとんど使われていないオークの木製無垢ドアや、木製窓、チッカソーの無垢フローリングなど輸入住宅に携わるものならわくわくするマテリアルです。輸入部材をお世話いただいてる、K氏も同行してもらい、いい味が出てるということで、興味津々見てました。確かに無垢もので作られた家は年を重ねて味が出る事がこの家で証明されてました。この家は維持しなければいけないと携わるみんながそういう思いでメンテに入ります。本物のメンテとはそういうものです。作った人がメンテにかかわることが一番です。その家に思い入れがあり、愛してますから。メンテナンス業者とはそこが違います。本来メンテで利益を上げるものではなく、維持するための必要経費で年月を見守るものです。時間が佇まいを与えてくれます。

築10年新宮のM邸の増築に入りました。基礎です。お母様との同居にため、六畳の増築と、六畳の内装リニューアルです。増築部分の屋上はバルコニーにします。デザインのいい家です。よりかっこよくなることが当たり前の工事です。われわれに依頼いただいたのはそのためですから。

こんなことでもめるなよ。

震災から3年。今東北の各地では行政により13メートルとかいう大防波堤を作る計画が進んでいるらしい。地元の人は海が見えない、漁ができない、景観を損ねる・・・・・・・・反対者が多いと聞きます。私も対馬という離島の漁師町で生まれ育ったからよくわかりますが、海が生活です。海のそばで暮らすリスクは覚悟の上です。海があっての人生です。防災なんてものは、出会った大災害の後からやるものではなく、人のこころに生き方や覚悟を植え付けるものです。粛々と震災前の海と暮らす生活に戻るべきです。災害にあわないことだけ考えると、大きなドームの中にコミュニティーを作り、海や空はなく、雨やお日様もなく、すべて人工の空間を目指すべきです。頑丈な宇宙ステーションみたいなものです。台風も、大雨も、雪も、排除です。それで幸せかどうかは別問題です。わたしはそんな安全いりません。山の近くは山で暮らすリスク、雪の地方は雪国で暮らすリスクをしょって、それでもその土地を愛し、猛威を振るうかもしれない自然も愛するのです。東北もみんな住民が海を眺め、海に集まり、海で生業を立てる日々を望んでいると感じます。役人や政治家の頭の中は、公共事業や利権や、責任問題やくだらないものばかりです。感性や情緒・・・・・花鳥風月何ぞわからないのですから。よく政治のプロという人がいますが、政治にプロはいりません。あったらおかしい。人間が一番人間らしく暮らす最低限の手伝いが政治でなくてはならないはずです。われわれも生活の多くは自己責任で、国や政府や役人に多くを望まない代わりに、基本政治はボランティアであるべきです。

こんな町住みたくない。

人生が重くなる時期

家の者が病気して、手術してここ2か月,生活が変わりました。仕事は何も変わりませんが、娘との会話や時間、施設のおふくろとの時間、平田の無言の気づかい、ご入居者やお客様はじめ、業者、職人、多くの人に頂く励ましの声、・・・・。ありがたさが身に沁みます。今日も同郷の同級生から突然電話をもらいました。いつも気掛けてくれる同級生もいます。小さな島の同級生は子供のころからこの年まで、まるで何かあると心配してくれる家族のような存在です。子供、少年少女、男女、父母、オジサンおばさん・・・・・・・これだけの時代を時々連絡しあうだけで通り抜けてきたのに、昔の呼び名で昔の同級生の気持ちのままです。それぞれ抱えるものも多くなり、それなりの人生の重い時期です。変わりないことが一番の知らせです。親を抱え、子どもを見守り、自分を見つめる時期です。「人生ってなんなんだろう。」我慢で保たれてるような気もします。「みんな体の検査をしろよ。」これからもっと重くもあり、大事な人生の時期が来るのだから、健康でいる努力をしよう。今私の口癖です。直接助け合うことはできなくても、気掛け、声をかける合うことは大事なことです。そして、元気をもらえます。年を取ると、生まれ故郷を思います。幼馴染の同級生も故郷です。

生まれ故郷

 

思いで深い八代H邸、楽しい施工中熊本M邸

25年前に建てさせていただいた八代H先生の奥様からメンテの相談があり、伺いました。わたしの輸入住宅最初の作品と言っていいかもしれません。100坪を超える大邸宅を緊張感たっぷりに作った思い出深い作品です。庭に出店を出しての新築祝いはすごくにぎやかで、いまだそれを超えるものはありません。屋根、板金、樋、窓周りコーキング、高圧洗浄・・・・・足場をかけてのメンテすべて行うようにアドバイスさせていただきました。相変わらず、奥様は魅力的な笑顔で、気さくに話してくださいます。このようなお客様に支えられ育てていただいたんだと、改めて感謝した一日でした。帰りに、熊本M邸現場で、奥様と打ち合わせです。日曜日棟上げです。いつも楽しく笑いが絶えない打ち合わせになります。気兼ねなく話し合え、本音で家づくりが楽しくできています。本当にお客様に恵まれています。

月初め

恒例の十日恵比寿一日参りに朝一番で行きました。手洗い場に巫女さんが立ってます。「朝早いと毎月一日は立ってるの?。」「はい。」気づきませんでした。「今月は特別いいことがありそうですね。」と平田。九大病院により、大宰府に走りました。今月は、引渡しと、新規提案、上棟式と大忙しの月です。

春になり、動きやすくなりました。花見や入試、卒業等世間もあわただしくなります。月初は立てた計画がうまく完了するため、対策や対処を適格に現場に指示することが大切です。平田の仕事がいっぱいになり、いよいよアルバイトを探そうと考えています。おじさんとおばさん二人の会社はアマちゃんの若僧では務まりません。人生経験豊富な方をご紹介ください。そろそろ、食事会も必要です。いろいろ考える月初です。

 

夜中のブログ

0時半です。明日までの見積もり修正2棟分、平田と手分けして頑張ってます。あと一時間ほどで終わる予定です。明日一番で、それを持って二人ともそれぞれ出かけます。平田は月末の経理、振り込みなど、てんやわんや。私は新規プラン3件分です。このエネルギーでいろいろ乗り越えられましたから、・・・・・・。営業、案内、プラン、見積もり、打ち合わせ、コーディネート、発注、現場管理、メンテナンス、経理、事務、雑用、二人ですべてこなしているのですから、すごいことです。お互いいいことかどうか、人に任せられない性分です。任せるだけの人に出会ってません。渕上と3人で汗をかき続けます。

夜食

念願のステーションホテル

東京に行きました。M様の外構打ち合わせが目的です。平田と3時ごろに伺い、打ち合わせ後食事にご招待いただきました。奥様が誕生日ということをお聞きして、プレゼントを用意しなかったことが悔やまれます。小さなロシア料理のお店でしたがロシア料理の概念が変わるほど、本当においしいものばかりです。作り手の人が、何より、この料理を作るのが好きで、食べて喜んでもらいたいというのが伝わるお店でした。ご主人がたばこを吸いにいかれた時、奥様から伺った話に、感動し、なんて素敵な女性だろうと、帰りの電車は平田とその話しでした。内容は秘密です。

東京ステーションホテルが長きにわたりリフォームされてから覗いていませんでしたので、翌日午前中東京駅で電車を降りて散策しました。ヨーロッパの雰囲気豊かに、本物志向できちんと作られてました。窓周りの大きさのバランスとディテールは豪華で、重厚感たっぷりです。今東京でもトップのように感じました。外資の、デジタル系のホテルとは価値観が違います。ただ素材が歴史を重ねてない青臭さが若干感じられました。私ごときには到底できませんが日本の建築家大先生方は欧州の保存ベースのリフォームを学ぶ必要があると感じました。とても難しいことですが、年月を重ねたものは、物も人も、何かしら味がありますよ。こういう建物は日々の監理から心ある建築家が携わるべきだと感じます。

新規計画全員集合

昨日新規のM様ご提案でした。母娘で事務所に来ていただいたのですが、御嬢さんの手作りパンをいただきました。変な難しいものではなく、わたしのようなおじさんにわかりやすいメロンパンとアンパンです。こういう直球勝負のようなところがいいなーと思います。あんこから作ったとかで、本当においしく晩御飯前に、セントラルエアコンのY氏、平田と食べました。そのせいではなく、5,5畳だったキッチンが6畳に広がりました。

高低差がある難しい敷地ですが、実施設計、構造計算のM氏、外構屋さん、擁壁屋さん、みんな敷地に集まり、検討した結果、役所の法規も踏まえて、ビルトインガレージ付き、3階建てとして計画しました。それぞれの専門分野の人の意見を集約するための全員集合は有意義です。

北九州O邸、久留米B邸の打ち合わせに平田が奔走してます。昼から一緒に、大宰府老人ホームと熊本M邸現場に走ります。

 

面白い計画、ユニークな母娘

ひょんなことで、突然1月末、事務所に母娘が訪ねてこられました。家を計画中らしいのですが、住宅会社とうまくいかなかったようです。ブログにも書きましたが2,3軒ご入居者を案内し、敷地を見たうえで、何回か打ち合わせとプランを重ねています。お二人とも個性的で面白い魅力的な女性です。家を建てることに情熱的で、こちらが何とか喜んでもらいたいと思わされる何かをお持ちです。お母さんは男前で、さっぱりしたわたし好みの性格です。娘さんはいまどきのきゃぴきゃぴ御嬢さんではなく、すべてに個性的な魅力がいっぱいの19歳です。われわれ昭和のおじさんとも気さくに楽しく話してくれます。二人の熱心な家づくりは敷地が道路からかなり上がっていることを、家づくりの不利な要素と考えず、面白いアイデアが出せる敷地と思えばいいのです。南にマンションがあるなら開けてる東を向いて暮せばいいのです。オーナー母娘のように個性的人が住むのですから、家も個性的でなくては・・・・・・。楽しく一緒に家を作りましょう。キッチンの広さは娘さんの手料理をいただいた後の味で決める約束です。

今、たたき上げが必要。

東京都知事に、舛添さんが当選し、その訓辞を聞いて、こりゃダメだと思いました。行政のリーダーにだれがなるかは興味がなく、日々の業務の考え方、職員に何を求め何を言うかをいつも注目します。「6時に帰り残業するな。家族と飯を食え。家族を大事にしないといい仕事はできない。」「趣味やスポーツを楽しんで、頭を切り替えないといい仕事はできない。」・・・・・・・・・あほか?公務員でしょ。学生でもなんでもなく給料もらってるんでしょ。「君たちは給料だけの仕事をしてるか?。」「都民にどうしたら喜んでもらい、日々頑張って働いてもらう環境を作ってるか?。」「今何をわれわれに都民は求めてるか?」・・・・・「これを考えられない人は東京都の職員の資格に値しない。」ズバッと言ってほしいものです。財政がいいのは民間が必死で働き、納税しているからで、都職員の貢献が高いとは思いません。だから作家が都知事で、週1,2回顔を出しとく程度でもこの町はもつのです。今のままでよければ都知事はだれでもいいのです。まずは腐りきった世間知らずの公務員に、人の役に立つために「働く」という感性を植え付けてくれるたたき上げのリーダーが欲しいものです。都知事は都職員の中から生まれることが自然だと思います。自信に満ちたほこりある仕事をしてれば、自分たちのリーダーは自分たちで決めたくなるはずです。都民と都庁の業務を一番わかっているのですから。丹下さんの作った都庁が歴史とともに重厚な重みをもたないのは、わざとらしい権力的デザイのせいもありますが、都民のものではなく職員の事務所に他ならないからです。