オーナーとのお話

家作りや、輸入部材などの打合せはもちろんですが、ご入居者とはいろんなおはなしをします。情報交換であり、世間話でもあります。この時間がとても大事でアドバイスをいただいたり、時にはお手伝いしたり、アイディアを話し合うことでより深い関係が築けます。医療のこと、政治、金融、経済、テレビ、本、海外情報、・・・多岐にわたります。その中で最近おもしろいはなしをききました。『今の銀行員は、低金利が続いたことでお金を貸して利息をいただくことが銀行の商売だとおもってない。銀行は何をする会社かがはっきりしなくなりつつある。」なるほど。投資のコマーシャルばかりですし、最近までカブに乗って来てた銀行の担当者なるものをトンと見なくなり、なんだか金融機関は遠い存在になりました。こんなことを言う人もいました。「年を重ねても、いやらしい写真や映像に目が言ったり、うまいものがもっと食いたいという欲求がある老人は、まだまだ死なない。」なるほど。面白い。『夜中でも、アイフォンがなり、ソフトバンクや楽天や、いろんな嫌いなやつらから、必要ない、くだらないメールの攻撃が来る。道徳が無くなった。こいつらと戦う準備をしとこうと思う。負けんぞ。機械ができて便利になったのだろうが、必要ない便利さで、多くの殺人、詐欺、など犯罪も非常に多い。』ユニークな人も多く、面白いのですが、「若い人はすごいなー。太刀打ちできん。こんな考えもあるのかと思うことが多い。謙虚に教えを請いながら生きていこう。』という人も少なくありません。まあ、楽しむことが何よりです。「政治もわかいひとにまかせよう。今より悪くなることは無いだろう。」

 

披露山庭園住宅

逗子にあるこの歴史ある別荘地は、日本一の高級別荘地と呼ばれ、セレブや多くの著名人に愛され続けています。われわれも一度依頼を受けたことがあります。住宅の規模も大きく、相模湾や富士山を眺められるロケーションはすばらしいものがあります。ここの住宅地の委員会には感心します。『ご入居者には敬意を払い、大事な仲間であるとかかれてます。オーナーには委員会は謙虚に迅速に事前相談、打合せを行い、不公平なく納得して喜んでいただけるように動くことが委員会の役目だともかかれています。よりよくするための会議がいつも行われ、住民参加の楽しいイベントや地域ともかかわっていこうとしています。建築コンサルタントが常に打合せに同席し、決まりごとの説明とともに、いろいろアイディアやデザインを提供してくれます。よりよく時代にあった町にすべきだとも言ってます。当然費用は発生しますが、わずかなものです。今、軽井沢や、熱海、ニセコなどすごい住宅地ができてますが、いつもここの運営をお手本にしてるようです。どこぞの住宅地のように知識も無いド素人だけで勘違いして支離滅裂で間違った運営をしてると、遅かれ早かれその住宅地は若い勢いのある人からは敬遠され、老人だけの哀れなすさみ方ををして消えていく羽目になります。東京であった若い経営者はその別荘地を時代遅れのゴーストタウンと呼んでました。事前相談も受け付けず、良い意見も無視し話し合いにも応ぜず、よりよくしようなどとはさらさら思ってなく、自分たちだけの老害会です。私から見て、神戸六麓荘などは、大手住宅会社や新建材の家などが町の景観を崩しつつあります。デザインのプロが排除され、住民が小さな権力を持ったと勘違いすると、ろくなことはありません。

いまどきの価値観

若い夫婦は男も女も同等に家事をやり、子育てをし、聞こえる会話は「ありがとう。」と「ごめんね。」「わかった。」がほとんどで、中身がありません。それがいい夫婦と考えてるようです。頭をひねります。子供と親の関係も、『友達のような親子』を目指しているようです。自分の子供をチャン付けで呼び,わがままにも叱らないようです。本当の善悪など教えることはありません。ここでも中身をほっといて表面上の仲良しでごまかしているように見えます。夫婦や、親子は演じて守る関係ではなく、成長する関係であるべきです。波風が立たないことはいいことではありません。息子の嫁でも私の子供です。呼び捨てで親として本音で接します。本気でしかるし、かわいがります。仲良く見せるだけではなく、喜怒哀楽をぶつけ合えることが本物のなか良しです。尊敬できる関係で痛いものです。

 

すばらしい言葉

家作りを通して、オーナーのさりげない一言がうれしくなります。。何人かの奥様が『なぜだかなんだかわからんけど、小澤さんたちが作る家は素敵なのよねー。明らかにほかと違う。」といっていただけます。「いい物を使って建てとくと、年月がたっても古く感じずいい味が出ますね。」『セントラルのおかげだけでなく、空間や、インテリアなど好きなものに囲まれて快適にうれしく暮らせてますよ。」最近引き渡した奥様は「仕事や、飲み会でどんな遅くなっても、家に帰りたくなります。そのほうがうれしくて元気になります。」『実家を素敵に建ててもらったんですけど、わずかしか住めなかったので今、家庭を持って、小澤さんたちが作る家にすみたいんです。」『どこから見ても外観はかっこいいし、家具や照明やクロスはプロの技です。」コーディネーターへの賛辞や信頼も多くいただきます。『何でも知ってて答えがすぐ返ってくることがおどろきです。」「案内していただいたお宅は、建物はもちろんすばらしいけど、住んでらっしゃる人が満足されてて素敵な方ばかりですね。」・・・ありがたいお付き合いが長く続いてます。そして約30年たってリニューアルのお話や、お子さんの家、別荘やクリニックや店舗など、依頼をいただいてます。幸せな仕事をさせていただいてます。お互い本音で話し、本音で家を作ることが大事です。

一日病院

4つの病院にかかり、昨日は国立と山王で一日つぶれました。国立は目です。検査後、器具に囲まれ、たくさん点眼された後、眼球注射です。痛いより、怖いのと、吐き気がします。再度点眼と軟膏を塗られ、眼帯です。頭も顔も24時間洗えません。2時間置いて山王で肝臓のCT検査です。『これに着替えてください。」といわれた検査着が小さくてはいらず、パンツ一丁で検査です。終わった後、看護師さんに「検査着小さすぎやろ。」というと、笑いながら「小澤さんが大きすぎるのかもしれませんね。』と返されました。無事診察も終わりました。すごく忙しいコーディネーターなのに、私が片目で運転ができず、送ってもらったり、迎えに来てもらったり、薬局にいってもらったりで、助かります。ひょっとして、これもう職場介護かもしれません。娘が仕事帰り夜遅く『迎えに行こうか。」と電話をくれました。みんなに助けられてます。娘から、『当たり前に年を取るいうことはありがたく、幸せなことよ。」といわれました。

この仕事が天職?

多くのご入居者や仲間から「小澤さんはこの仕事が天職ですね。」『大好きなことを仕事にできてうらやましいです。」といってくださいます。たまたまでしょうが中学校2年のとき、『技術家庭』の先生に「お前は建築家に向いてると思う。」といわれ、意識するようになりました。島育ちの私は親父の船で福岡に来て、町を歩くのは好きでしたが、それ以上でも以下でもありません。大学の頃は意識してただけに、『建築家なんか俺には向いてない。』と思うことが多かったように思います。約45年ただ目の前にある仕事を一生懸命やってきてたら、途中途中で大事な人に会い、いい建物を見て、いいお客さんに育ててもらい、好きになって行きました。今までの人生の多くは家作りの中にあります。でもまだまだ未熟です。まだ勉強します。そしてもっといい作品を作りたい。その行為を続けて素敵な財産が生まれることを知りました。オーナーとコーディネーターとで作る幸せがまだまだ続くことを望みます。人生の終わりに天職だったかの答えが出ると思っています。

健全な怒り

国会中継やニュースを見ても、政治家には怒りしかわかず、罵倒したくなります。世の中の最低の職業になってしまったようです。調子の言い言葉と汚い裏金、逃げ惑う態度、金にしか価値を見出せない情けない連中です。これによく似たじい様連中がワッセナー協定委員会の面々です。素人を武器に好き勝手にやっては人の財産を食いつぶします。政治家と同じで、質問にも答えず、都合が悪いことにはだんまりを押しとうす。自分たちの結論に説明もできない無教養。許すわけには行かない。競争相手が無いためか、自分たちの都合で物事を進める多くの公務員。「住民や国民の奉仕者」などと考えてることは無く、安定してる。首にならない。休みも多く、退職金や定年後の仕事もある。魅力の無い連中です。男気より、学校で教わった屁理屈を駆使する人に怒りを感じます。戦いながら生きていきます。逃げても追いかけていきます。理不尽な要求をする人もいます。息子が言うように、『文句があるならどっからでもかかって来い。』の精神が大事です。そういえる生き方をします。

 

帝国ホテル、フランクロイドライト

東京のお客様の打合せに行きました。思いのほか安く取れたので帝国ホテルに宿泊しました。さすがすべてに申し分が無い接客でした。いまどきの無機質なホテルには無い、歴史と、伝統と重厚なたたずまいがうれしくなります。帝国ホテルといえばライトです。当時の写真や家具や模型が展示されていて良い時間を過ごしました。渋沢栄一の指示で造られたとは知りませんでした。抜群のバランスはうっとりします。彼を上回る建築デザインはいまだ見れません。ホールの花、喫茶室の壁タイル、水周りの落ち着き、各フロアーにいるコンシェルジュの対応また訪れたくなります。今日はホテルからお礼のメールが届きました。

 

 

お世辞が無い世界

私は対馬という島で育ち、漁師町でした。気性が荒いということもありますが、声が大きく、本音で思ったことを話します。海の上、それも船のエンジンの音で小声では聞き取れず、命を張った仕事なのでお世辞なんか言ってられないということもあるようです。多くの大人たちが身近で働くのを見て、生きていくのはすべて競争が基本でした。時化で漁に出れない日は海を見ながら若者から年寄りまで浜に出て話し込んでいました。この時間が「なんかいいなあ」と思っていたことを思い出します。自分の思ったことを口にできる社会でした。しかられたり、反論したり、時には喧嘩もすべて本音でした。今この世界がありません。北朝鮮と同じです。セクハラパワハラで縛られ、いいたいことも言わず、お世辞と手もみで仕事をし、パソコンとAIに操られ、テクニックで金儲け。人と人の競争はなくなりました。子供の運動会も1等賞はないそうです。ワッセナーの協定委員会のジイ様たちは質問にも相談にも答えず、違った意見があってもその場の雰囲気が悪くなるということで、黙る。こいつらの存在意義は無い。北朝鮮にでもいって生活するほうがあんたらにはお似合いです。

 

年寄りの証拠

コーディネーターがいろいろ言います。毎朝夕の薬の量が半端でなくこれを時々忘れて現場に行くと「物忘れが多くなりましたね。」お客様や、職人の名前だ出ず、「あの人、あの人」と思い出そうと必死のとき、そっと小声で「アルツハイマー発症。」足が悪く病院に通ってもなかなか改善せず空港の中や東京での駅移動が大変です。「もうすぐ車椅子ですかねー。でも私押しませんよ。」私の顔を見て「どうして年取ると、鼻毛や耳毛が大量に生えるんでしょう。頭の毛は薄くなるのに。」「耳も聞こえてないときが多いのに、悪口は聞こえますよね。」私が口うるさく、怒ると、「年とって頑固爺になってますよ。詩織(娘)にきてもらってしつけてもらいますよ。」私は娘には弱いので顔が見えるとおとなしくなります。トイレの回数が頻尿で多くなると、「社長、トイレはいいですか。」とパーキング毎に声をかけ、トイレから帰ってくると「漏らしてないですか?正直に言ってください。」とふざけます。アテント用意しますよ。といいながら本当に車の中に緊急用を入れてました。たぶん若いとき、私が厳しく好き勝手に振舞ってた仕返しのようです。ただし仕事についてはまだきちんと認めてくれてるようです。彼女の仕事は多くのオーナーから認められ、間違いなく私より頼りにされてます。だんだん権力が移行していくことでしょう。いい年のとり方をしたいものです。こっちも工夫して都合が悪いときは、ぼけたふりをしながら頑張ります。爺さんばあさんの会社ですが、なかなかいい家作りますよ。