社長は孤独なり

よく聞く言葉です。私は幸いに、社長とは名ばかりで、小さな小さな会社ですから資材運びからお茶出しから、弁当買いから何でもやってます。ただいろんなことを考え続け、せっかちに動きすぎるところは、疎ましく思われているようです。プランをはじめデザインを、気に入っていただき、予算があって初めて家づくりのスタートに着けます。一番大事な仕事を私が担うことで、「自己責任」の生活が楽しくもあり、苦しくもあり・・・・・。理屈ではなく、社長とはなってみないとわからない事、見えないものがたくさんあります。それが弱小企業であれ。多くのスタッフで、家を作る全ての責任をとることはそれなりに孤独の部分もあって当たり前です。営業、設計、現場、メンテの実務もやりながら、人を見ること、育てるも大事な仕事です。外部の敵とは戦わなければいけません。ある人から言われました。「孤独感を感じるようになって一人前だ。」だからこそ、私を元気にしてくれる人や、本や、言葉や、・・・・・そんなものを欲しがります。ダメなところはたくさん指摘されるので、元気とやる気がほしいです。

 

身の丈を知りつつ、最大限の努力を

多くの依頼や仕事をいただいてる昨今、手を止めることなく、できるだけ動き、自分に納得できる日々を送るように心がけてます。平田と、F大工と三人で、「4,5年前の自分たちから今は想像できない。」と話します。自分たちの身の丈はその時の姿だと、肝に銘じてます。一設計屋、一コーディネーター、一大工が三人で一つの家を造るチームです。経営者とか、会社を大きくとか、…・野心は何もありません。チームだからこその家づくりが好きです。苦手な経理は会計士に任せ、できるだけ、依頼物件すべて、ご満足いただけるように最大限の努力をして、喜んでいただける作品を造ります。

恩人がたくさんいます。今の自分たちの姿を、よく頑張ったと喜んでいただいてます。報いるための仕事をやらなければ・・・・・・・・。休むわけにはいきません。

一流になる考え方

今F大工がいくつかの現場の大工指導に行ってます。我々の作る家は一般の住宅とは比較にならないほど、高いレベルの造作が必要です。いろいろなものの修め方、ディティールが理解できず、「はじめてだからできない。」「説明書がないからできない。」「図面がよくわからないからできない。」「初めて見る材料だから裏表すらわからない。」・・・・・・・・最後は「アメリカの家はようわからん。」・・・・・・・三流大工ほど、できない理由を声高らかに訴えます。職人に関わらず、とにかく、できない理由をたくさん見つけ、自分の能力はどこかにおいたままという人が多く見受けられます。如何したらできるか?もっとよくなるか?、お客様が喜ぶか?・・・・・・F大工はこう考え続け、いろんな相談をし続けます。一流と三流の違いはものの考え方です。

「国が何もしてくれない。」「政治が悪い。」「保障をしてほしい。」「補助金がほしい。」・・・・・・・・こんな考え方は何の生産性もありません。人のせい、人の助けを当てにするより考えてがむしゃらに働かなければ、道は開けません。自分から助けを要求する人は哀れに見えます。

アメリカと日本の家の違いとして、鬼門があります。「どこそこに便所があると不幸になる。」「どこそこに玄関だと病気する。」マイナス思考ですが、アメリカは「真ん中のエントランスは幸せになる。」「北のテラスはひとがあつまる。」・・・・プラス思考です。

この考えの仲間で家は建てたいものです。

自己責任の精神、プラス思考、先祖を大事にする気持ち、この三つが一流になる条件だと思います。われわれもその気持ちで頑張り続けていこうと思います。

七月

七月になりました。たくさんの依頼を頂き、今月も頑張ります。前半は山笠で賑わい、後半は梅雨明けと夏休みで博多の暑い夏到来です。平田も、F大工も私も若くないので、暑さ対策をして、体調管理をして、乗り切ります。現場が多くなり、計画が多くなり、自然と打ち合わせが多くなる時、いつも吉村順三の「建築は詩」を開きます。私のバイブルですが、「物を作るときの原動力は人の直感である。」という言葉に心惹かれます。それを私は感性といっているのですが、日ごろの生活や遊びを真剣にやってると、品のある、純粋なものを作る感性が磨かれると解釈しています。忙しい7月、月初に本を開いて、元気が出ました。

先日久留米B様ご家族を、ご入居者案内させていただきました。久留米は医院の計画もあり、お世話になりっぱなしで、長いお付き合いをさせていただいているH様のマンションリフォームも計画しています。この夏は、久留米に通うことが多くなりそうです。平田と大野は着工した北九州のT邸打ち合わせに出かけました。

思考回路・・・・毎日山笠

朝から先日依頼いただいたハウステンボスワッセナーのE邸にお邪魔しました。トラッドな雰囲気に、素敵な食器や小物のディスプレイが、おしゃれでセンスの良さがうかがえました。ビジネスで、世界中の一流ホテルを泊まり歩かれた感性は本物です。逆に我々がお話を聞いて勉強させていただきたいほどです。また一つ魅力的な人とお会いできました。期待にそうようなバスルームに挑戦します。

多くの人は私が休まないことに、「大変ですねー。」「体壊しますよー。」「もっと遊んで楽しまないと。」「プライベートも大切ですよー。」・・・・・・・・・・この思考がわかりません。そんなに疲れて休みが必要で、・・・・・・いろんな楽しい刺激が仕事にないから休みにお金を出してそれを求め、・・・・・・プライベートとやらを犠牲にしないと仕事ができなくて・・・・・・・・・。そうだとしたら、あまりいい仕事をしてなくて可哀そうだと感じます。

素敵なお客様に会い、住まいを通して楽しい話や面白い話がたくさん聞けます。TVのような大衆に向けた作り物の話ではなく、生の奥深い話を質問にも答えていただきながら聞くことができ、お目にかかりにくい珍しいものも見せていただき、いろんな知識も教わります。家という大きなものを仲間と楽しんで作りながら一喜一憂し、わいわいいいながら完成させることは、毎日が、山笠みたいなものです。こんな楽しいことが目の前にあるのに、休んでなんかいられません。土日や、連休や人が作った休みを必死で無理して楽しもうとしてることのほうがかわいそうに感じます。混んでるパーキングや観光地、さもなくばテレビの前で、寝転がってることが休みだ、楽しみだといってることの思考回路がわかりません。それをプライベートだという人もわかりません。家族にサービスなんかいりません。その思考がもうおかしい。

うれしいお問い合わせ

ハウステンボスワッセナー在住のE様からお電話をいただきました。ワッセナーの責任者から情報は頂いていたのですが、我々のワッセナーの作品であるB邸等見ていただいてたようで、とてもお褒めいただきました。すごい期待をもってリフォームの依頼です。ハウステンボスと縁を切らず仕事をさせていただくことはとても幸せなことです。ここのところ多くの依頼をいただき、時間のある限りプランに集中しています。期待を裏切ることなく、お待たせすることなく精一杯頑張ります。何せ、アナログ人間で、パソコンではなく手書きですから、修正も一から書きます。手を動かして初めていいデザインが下りてきます。

どのオーナーも魅力的な生き方、考え方をお持ちで、人として刺激を受けながら、勉強させていただきながら仕事ができています。自分の思い描いていた仕事のやり方に、確実に、近づいています。、

妥協なき本格輸入住宅

熊本M邸の打ち合わせでした。全てにおいて、妥協なく、いいデザインで、マテリアルも素材重視でチョイスしています。ないものは作ればいいというスタンスで楽しく緊張感をもって打ち合わせが続いています。魅力的な発想のご夫婦で、ひきつけられるお人柄です。こんな案件を手がけさせていただけることはめったにありません。私も平田と長いこと輸入住宅に携わり、どこにも負けない作品を質、量とも提供してきた自負はあります。ほとんどの依頼は、自分たちの今までの財産の引き出しで対応できるのですが、今回のM邸は、久しぶりに、打ち合わせの前準備が必要です。ディティール、マテリアル、アメリカとのやり取り・・・・・平田は夜中のアメリカとの打ち合わせで寝不足ですが「この家をデザインさせていただけることで、また知識が増え、レベルが上がり、ありがたいですねー。」この気持ちで働き続けた結果がオーナーが絶大な信頼を置く今の素晴らしいコーディネーター平田ができたと思います。M邸の輸入部材が半年の月日を使い今日ほぼ決まりました。質の高いすごい家になりそうです。我々も完成時期には一つレベルが上がっていると思います。

いまさらながら、住宅建築について

吉村順三に魅せられて、住宅を作り続けて30年になります。ここ4年半平田と一からというよりマイナスからのスタートながら、生き生きと精一杯仕事をしています。「美しい家を作ろう。」を合言葉に、周りの環境を壊さず、いい町並みに寄与するデザインでオーナーに喜んでいただく家を作り続けたつもりです。誤解を恐れず言わしてもらうと、日本の場合、役所がいい家を作る邪魔をします。確認申請や完了検査など家を作ることに対して無駄な書類やお金だけを要求して、住宅デザインや街並みに対する、感性に乏しく、働く目線が低すぎます。わが町の住宅デザインに愛情どころか興味も示さず、接客意識のない、税金サラリーマン建築従事者が多いのが腹立たしくてなりません。我々の手伝いをすることこそが役人の務めだと思うのですが。日本もそろそろ、手に職を持つ建築設計屋と、クリエイティブで日々感性を磨き続けないと消えてしまう建築デザイン屋の間に一線を引くべきだと思います。勉強も仕事内容も、異質なものです。住宅メーカーの作る規格住宅や、建売はまずはぎりぎりのそろばん勘定で作られていることがファサードに表れています。住まいが文化であるために、経済屋の家造りに負けずいいものを作り続けようと思います。

父の日

父の日ということで、娘と二人で、食事をしました。この日に限らず、ちょくちょく娘と食事をしながらいろいろと話をします。お互い刺激しあい、勉強になってます。業種は違えど、お互い一人のお客様としっかり向き合って、納得いただき、しいては喜んでいただく仕事です。お客様から、ご満足の声を聴くと本当にうれしいものです。お互い、うれしかったこと、つらかったことを時々涙ぐみながら話します。そして笑いながら,「お父さんも私も仕事で、人の役に立ちうれしいことがたくさん実感できてるって素敵よね。」…いい女性に育ちました。働く女性として、学生のころから今でも平田を尊敬し、同じ職場にも目標とする素敵な理学療法士の上司がいるようです。人に恵まれていることに感謝できてるところが彼女のいいとこであり,高い志を持って頑張れてるのでしょう。食事中に東京の息子夫婦も電話をくれました。子供のころから、家にいず、父親らしいことは何もしてません。学芸会、運動会、授業参観、入学式、卒業式・・・・・・何一つ参加していません。仕事に没頭して、できた作品を見せ、お客様の家に連れて行き,とにかく自分勝手な父親でした。やってる仕事が家という形で見えてたことは幸いしたように思います。まだまだ頑張ります。

我が家

自分の仕事が見える。

先日、ANAの機内で「翼の王国」を開いたら、「十家十色」で、ハウステンボスワッセナーがフォトグラファー本城直季によって空撮されてました。とても印象深い写真に仕上がり、我々の作品であるB邸、T邸、H邸等も認識できます。こんな素敵な街並みに、自分たちの作品が3棟も参加できてることがうれしく思います。少しでも、文化を作る仕事の端くれにでも参加できてることが自慢です。

今までいくつかの作品が、モダンリビングや、美しい家、輸入住宅などの雑誌、漫画の1場面、TV番組のロケや、取材に登場しました。自分の仕事が評価され別の分野によって紹介されるのを見るのは変な感じです。

平田がNHKの依頼でインテリアを語る生番組に出演した時も、一視聴者として平田の知識の豊富さと、度胸に驚いた覚えがあります。

自分の仕事を客観的に見ることができるということは素敵なことです。オーナーはもちろんのこと、別ジャンルの仕事人からも評価いただける作品を作り続けたいものです.

新着情報に、美和台Y邸の完成写真を掲載しております。ぜひご覧ください。