昭和の同年代と話をすると、遠慮もなく、世の中に抗議です。まず、テレビがなんでこんなに面白くないのかを語り始めます。場合によってはテレビ局に殴り込みに行くのではないかと思うほどの勢いです。「何もかもパソコンや自動精算機やアイフォンでやれと言われてできるわけな やいやろ。ずっとアナログの世界の教育を受け、仕事もしてきたんだから。大体だれも使いこなせないものを作って、高い値段で売りやがって。」「何でもかんでもパソコンでやれ。といわれると、人と話さなくなり、孤独死が増えるぞ。」話はとんでもないほうにむかいます。「近頃の歌もようわからんな。何人も寄ってたかって学芸会みたいなもんばい。下手やから一人ではうたわされんとやろ。」「年寄りの車の事故が多いのは取り扱いが複雑やとよ。電話だ、歌だ、ナビだ、突然線を踏むとピーピー音が出たり、音声でいろんなことを言われると、運転に集中できん。」「近頃母ちゃんが新聞を取ってくれんとよ。アイフォンに、大事なことは出とる。女は見出ししかみらんやろうが。こまるばい。」「うちは毎朝,嫁があら、私、薬飲んだやろかというとよ。もう少ししたら、飯食うたやろかといいはじめるんやなかろうか。困ったもんばい。」嫁に「お前もう、化粧品とかいらんやろ。」というと「それ言うならあなたの育毛剤たい。遅い。あきらめたほうがいいよ。無駄。」倍になって言い返されるそうです。結局みんな楽しそうです。少し自分が生きた時代が過ぎていくのがさみしいだけのようです。でも、大谷の話になるとみんな生き生きして話します。「大谷がいる時代に生きててよかった。」これが結論のようです。