久しぶりに映画を見ました。万引き家族。考えさせられました。世の中の善悪や、いい人悪い人、不幸な人、幸せな人、役人や、法律の無意味さなど、表ずらと奥に秘められたものを見極める目を持たないとただしい判断はできなくなるんだと思いました。誘拐することと、助けて世話をすることはそう違わないし、捨てた捨てられた、拾った拾われたも事情があります。いい役者といい映画人たちの作品でした。われわれは偽善の中で生きてることを実感させられました。
テレビで、どの局も大金持ちのドンファンが麻薬でなくなったと報じてます。50以上も若い美人を嫁さんにしたことで、注目の的です。金欲、食欲、性欲、・・・・・それらを卓越したかれた魅力が高齢者のかっこよさだったのに、いまや若者に勝るとも劣らぬ生々しい年寄りが男女とも多くなりました。若く見えることがそんなにうれしいのでしょうか。必要以上の見栄えはかわいそうにさえ思います。50,60は鼻垂れ小僧といわれそうな勢いです。ただ昔はふかいしわの、爺さんやばあさんがポツリと発する一声に、味があり、はっとさせられ、気持ちが伝わってました。いい年をとりたいものです。私の爺さんが元気なときによく言ってた言葉は「偉い人になる必要はない。立派な人になれ。」。床に伏せてからはお袋に、自分の親はほっといて、わしの下の世話をさせて悪いのう。」といってました。お袋はその言葉で苦労が吹っ飛んだといってました。ばあさんは、「悩むということは、まだ余裕があるということよ。」床に伏せてからは、「もとふみはなにになると?」ときくから「家を作る仕事をするとよ。」と答えると、「のこで手を切ったりせんように気をつけなさい。」といってくれて笑顔で涙が出ました。
出張で木曽に行きました。人の人らしい暮らしを久しぶりに見ました。山の木材で生計をたて、きれいな雪水がながれる小川がおいしいそばを育て、コンクリートの建物もきちんと屋根を作り、すべてが自然と共生した形が見えました。大人気のそばを打っていただき、いただきました。「おぎのや」と呼ばれる蕎麦屋です。建物も100年以上たつ、立派なものでした。あったかいのとつめたいのと両方いただきました。「九州からです。」と話すと、自分の師匠が杵築で蕎麦屋をやってるんでぜひいってくださいと名刺をもらいました。調べると、会員制のすごく有名な蕎麦屋らしいのです。こうして人との出会いが人生に潤いをくれます。そば通になりそうです。
日大のことやら、もりかけのことやら、ワイドショーにたむろしている偽善者芸能人が物申していることに嫌悪感を覚えます。ついこの前まで、しごかれ、理不尽な行為を受けながらたえて甲子園を目指している若者の特集をやっていたテレビ局も変われば変わったものです。いまなら星飛馬の親父は逮捕されるし、選手の手の皮が向け血を流しながらもノックをやめない甲子園常連監督コーチもやめさせないといけません。私の高校時代の監督も間違いなく、追放でしょう。みんな人のこととなるとたたき回りますが、どれだけあんたがえらいんかい。といいたくなります。スポーツはある覚悟を持ってやると、楽しいものではなく、苦しくつらく、悩むものです。それで終わることがほとんどですが、一瞬の勝利の喜びに向かってしまうのです。どのスポーツもすべて理不尽の上で成り立っています。
国の借金が1000兆円を超えて借金大国日本といわれています。普通に考えれば成り立つはずのない額です。国民一人800万ほどです。それなのに政治家は高額所得で、役人も恥も外聞もなく天下りまでしている。国会議員や役人を減らすこともなく、給料のほかに多額の経費も使い、うそを言っても、何をしても許され、国民はわずかのミスでも罰則や取締りです。国とは何なのか、誰なのか、所詮金などというものはたいしたものではないということです。人を貧相にする麻薬みたいな物なのでしょう。そう考えると。何の生産性もない銀行、金融、経済学者など貧相なのは当然です。自分のことは自分で白黒つける覚悟をしないと、国なんぞに期待できません。政治家、官僚などはほとんどがたたくと留置場か刑務所に行く人たちの職業なのですから。
日大アメフトの問題の経緯を見ると、まともな大人がいないことがよくわかります。被害者の学生にも、加害者の学生にも、ただ「大丈夫か」というだけの大人がいないことが問題です。わびて自分を責める加害者と、許す被害者をそっと見守ればいいのです。それで二人とも救われるのに。たいした人間でもないのに、真実を確かめるという名目で警察の真似事をするマスコミ。芸人や、俳優などに頓珍漢な感想を言わせるワイドショー、しゃしゃりで来る被害者の親、父母会、本人たちももう大人です。自分で決着つけないと。監督やコーチや広報など、全うに年を重ねてない大人を、警察ごっこをしたいマスコミがつるし上げて金にするこの世の中に、嫌気がします。困った大人ばかりです。
大谷の勢いがとまらず、4勝目だそうです。すべてのパフォーマンスがスターです。今評価されるべきは本人と、栗山監督です。本物の指導者として自分に謙虚であることがすばらしく、日大のおっさんとは違います。心ある人が仕事をしながら人を育てることができて一流の大人です。金儲けに未成年を使うアイドル作りなど、男がやる仕事ではありません。アイドルとして育ったおっさんは見てのとおり無知です。芸能界、マスコミなど、冷静に見ると、世の中で一番くだらない仕事が生業です。ろくな者じゃない。大人がたむろして虚像を流して金儲けなど、地方の興行師とやってることは代わらず、育てるどころか使えなくなるとお払い箱で次探す。品のかけらもない世界です。