戦場

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Nです

いよいよオリンピックが始まります

先日、水泳の北島康介が言っていました

「オリンピックとは?」という質問に

「・・・・戦場ですね。言葉は悪いですが相手を倒す自分との戦いの場」と

今まで順調に勝ち上ってきたわけではなく、谷へ落ちたこともある、そしてまたそこから這い上がる・・・

その谷底は物凄く深くスタートから上っていくよりももっともっと大変で苦しいことです

「頂点をめざす」と言いますがオリンピックの場合「金メダル」でしょう。必ず毎日のようにテレビ、新聞で書かれる流れる言葉「日本!金メダル○個!」・・・あまり好きではありません

「人」が重視されず「メダルの数と色」ばかりが重視されている

多分、オリンピックが終わった後子供たちが話してるのは「日本メダル何個やったね!」という言葉で、じゃあ誰が何の競技で何のメダルを取ったかなんてほとんど言えません

それは周りの大人たちがそうやって騒いでるのを聞いているからです

私はオリンピックが始まってからは子供たちに見るようには言いません。自由ですから。

しかし、今オリンピックが始まるまでに放送される各選手の表舞台に立てるまでの道のりや裏側は強制的に見せようとしています。

子供たちはきっとオリンピックを華やかな舞台で立てて「羨ましい」という思いが強いでしょう

しかし「戦場」という言葉が私にはぴったりに思えました

今までのほとんどが苦しく、何故、どうすれば、まだまだ、と自分を追い込む毎日だったと思います。楽しくてはじめたことなのに辞めたいと思うほどの辛いことも・・・そんな毎日は楽しくも華やかさもない毎日が戦い。しかしそんな思いをしたからこそオリンピックに立てる。

でも、またそれはさらに大きな戦いの場です

これまでやってきたこと全ての結果をたった1度で出さなければいけない「もう1回!」は許されないのですから

最後は自分との戦いです

 

私も幼いときから習い事を始め毎年コンクールに出るようにまでなれましたが、周囲からは「いいねぇ、振袖も何枚も持って、上手に詠えて、気持ちいいでしょ」と言ってくる大人ばかりでしたが一度も思ったことはありませんでした

それどころか「ちょっと待て!」(若い頃は心の中で言っておりました(汗))です

365日一度も練習を休めず、その為友達の家へお泊りも許されず、どうしてもの時は私だけ夕飯前に一度帰宅、練習を終えて再び友達の家へ・・・コンクール前1週間は学校でも大きな声を出すことも昼休み外で遊ぶこともダメ、帰宅後は外出禁止!そんな私のところに「ボール貸してぇ~」とボールだけ借りにくる嫌な友人がいたり・・・さすがに私も幼かったため泣いていました・・・が声を出せないため押入れを開け布団に顔をうずめタオルをグルグルに巻いたものの両端を握り真ん中を噛み、ブッ細工な状態です(笑)

他にも色んなことがありましたが、コンクールに出ている私しか見えてないからいつも「羨ましい」と言われ表彰台に立つと「上手な人はいいよね。楽しかろ。」と言ってくる人・・・上手なんかじゃない!少なくともおばちゃんより、おじちゃんより努力してます!・・・と心で怒鳴っていました(笑)

表彰台に立って「嬉しい」と思うのはほんの一瞬でした

その日の夜には来年のプレッシャーと再び谷へ落ちたくないという恐怖との戦い

いつも自分との戦い・・・なので本当に「戦場」なのだと思います

 

娘にはオリンピックでメダルの色でも数でもなくその選手の「これまで、これから」に興味を持ってもらいたいと思っています