時代遅れ

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この言葉をよく聞く年になりました。自分でもそう思います。腹が立つことはなく、むしろ、褒め言葉にさえ感じます。時代遅れという言葉の多くは「効率」の悪さを指摘していることが多いようです。キャドで書く図面は「訂正が簡単で、保管、管理がやりやすい。自動的に見積もりもできて効率よく仕事ができる。」わたしは鉛筆をなめなめ図面を作り、消しゴムで何度も書き直し、マーカーや色鉛筆で色を付け、「まあ素敵」という声を聴くための作業です。打ち合わせで訂正があればもう一度初めから考えるチャンスが与えられたわけですからよりよい提案をもう一度作り提案できるわけです。見積もりも機械に任せず、自分で数量をひらい、単価を交渉することで、紙面での家づくりが一度できるわけですから、職人への指示も的確です。わたしのやり方はもうかなりの時代遅れだと思います。この時代遅れがいいという変わり者のオーナーさんと、じっくり家づくりすることが何より楽しいのです。体が空間を覚え、鉛筆の先が何をやりたいか語るこの時代遅れのやり方が、わたしの武器です。PCがない時代と、ある時代・・・・・建物も変わり始めてます。

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