初盆、オリンピック、高校野球、選挙、猛暑日、ポケモンGO・・・・あわただしい夏でした。何とか今月も乗り切れそうです。私が対馬で暮らしていた夏は、サザエとり、夜釣り、かき氷、冷麦、スイカ、蚊帳、蚊取り線香、庭先での花火、仏壇が思い出されます。小さいころは「やだな」と呼ばれる、家から海に突き出た、竹で作ったベランダで、ばあさんが炭火で、魚やウナギを焼いてました。今より、豊かな時間が流れていたように感じます。風呂上り涼みに燈台のところまで行くと、水平線には漁火が一直線に並んでいました。時には親父の小さな伝馬船を、櫂でこいで沖まで出ることもありました。店で忙しいおふくろやおばたち大人の女性は、ひと夏に一度だけ、夕方薄暗くなって、泳いでました。「海には一度はいっとかんと冬に風邪ひくから。」といってました。俺は毎日夏、海で泳いだのに、冬になると風邪ひくんだろうと不思議に思ってました。
冬は海から湯気が上がるほど寒い島ですが、夏は楽しい島でした。いまはみんないなくなり、ひどく過疎化して、あの風景を味わうことはできません。いい時を対馬で過ごしました。夏の終わりは毎年、対馬を思い出します。