2014年12月19日の記事

本物の空間、時代の建物

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大宰府Sが週刊文春に優良な高齢者介護施設として掲載されていました。今回の戸建てサービス付き高齢者住宅は村として地域とともに触れ合う趣旨の施設です。新しい仕事をさせていただき、勉強になりました。高齢者はどんな空間を、望むのか、落ち着くのか・・・・・・。答えはきらびやかでない、ほんものの素材で作った落ち着いた空間です。提供者側の目でなく、入居者側の目で空間は作られるべきです。反省すべき点は多々ありますが、経験は財産です。

年月とともに色あせず、重みを増す空間こそが本物の空間です。箱根富士屋ホテル、東京ホテルオークラ、など、一流の素材と腕が作る空間です。一方一時的な驚きを提供してすたれていくものが大半です。昔知る人ぞ知る「目黒エンペラー」なるホテルがありました。お台場のビーナスフォート等も頭をひねります。

建物を残すか残さないかは人に愛されたかどうかできまります。ユニクロ、ソフトバンク、ワタミ・・・・・・・いい建物などありません。昔は地域の著名人達は立派な社交場を作ったものです。三井倶楽部、松山の萬翠荘など今も存在感のある地域に根差した建物です。IT企業も賃貸ばかり。時代を彩るお金持ちが世に何も残そうとしなければ、ただの強欲者です。今の時代は人とつながらず、汗水流さずビッグビジネスの時代だったと忘れ去られそうです。何も残らないそれこそ、泡となって消える、バブルです。

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