お袋の妹である、私のおばが対馬から着ました。85歳です。お袋もおばも、死に物狂いで働いた人生です。アマダイの干物、わかめ、かじめ、トンちゃん、・・・・冷凍された大量のお土産と、私の娘にあげたいというアクセサリーを持ってニコニコしながら来ました。仏壇に手を合わせ、何度も何度も、「みんな体に気をつけんね。モトフミ、やせないかんよ。」という言葉で娘の家に帰っていきました。おばの時代は貧しいものみんなで、働いて、助け合って、生きてきたのでしょう。おばの言葉の端々に、考えさせられることがあります。「汗水ながさんで、金儲けする時代やねー。金儲けは悪いことではないけぢ、それが一番になるとようないねー。」「人の一生の財産は人よ。金じゃない。」おばは自分の周りにいる人を必死で守りながら働き続けています。私の商売の師匠の一人でもあります。
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年月を刻むもの
デジタル化の世の中で、世の中が大きく変動しています。家についていえば。街中で、すごくいいたたずまいの家がちらほらあったし、人の手によって作られてた家は年月の流れが味として見えてました。このところ、箱のような家が同じような外装で、新しいときも古いときも同じ風貌で、一定の年月が立つと突然朽ち果てます。そういう家をメンテナンスフリーと呼び、味もそっけもない町になります。メンテを繰り返し大事にして年月を重ねてこそ、いい家になるのです。水巻のK邸、八代のH邸、博多区のK邸・・・年月を重ねてすてきになった家はそれを生き続かせるためにまた手をいれ、それがまたいい味を作るのです。まずは年月を刻める家を作ることが大事です。
ご入居者訪問
ワッセナーのM邸を訪問しました。素敵なご夫婦は家や庭をよく手入れされます。このご夫婦とはいつも話が弾みます。今日も10連休の話になりました。「何が10連休ですか。遊んでる場合ではなく、時代が変わるにあたり、国旗を揚げ、正座して天皇陛下のお言葉を聴くべきです。旅行はもちろん、海外などもってのほかですよねー小澤さん。」ユーモアを交えて話しかけていただけます。「まったくです。今、日本人は働かず、甘えてばかりで、もらうことばかり要求し、人の情報に踊らされ、アイフォンを見ながら軽薄な旅行です。うちのバカ息子家族も10日間ニューヨークに行くそうです。」「あらまー。」・・・・・物事を真剣に考えず、元号代わりや天皇陛下が情報による、レジャーのひとつのように取り扱われいることには違和感があります。
幼稚なコンプライアンス
コンビニで酒を買うのに、私のような初老の大人でさえ、タッチパネルを押さなければいけません。エロ本はテープで中が見えないようにしてるといっても、表紙が超刺激エロ画像ですから問題の真意がわかっていません。銀行の住宅ローン申し込みも、直筆で、何度も住所、名前、会社名、を書く必要があり、本人確認とやらで免許証のコピー、所得証明、物件案内、見積書・・・とにかく大量の書類を集めます。こんなパソコンの世の中で、肝心の手続きの簡素化には使われず、まして銀行とのメールはアウトです。相変わらず、銀行側のリスク回避のみを押し付けます。薬をやった俳優や、歌い手の作品を流すの流さないので、ごちゃごちゃいってますが、よってたかって決めなければならないことでもないでしょう。大人の社会ではなくなりつつあります。
仕事のやり方
私は多くの人と会うことが仕事だと教えられました。人の中に身をおくことで情報がもらえ、刺激をいただけ、化学反応がおこり成長できると思います。デジタルの世界では、なるべく人と会わず、パソコンを駆使して物事を簡潔に処理するべきという考えのようです。無駄な経費や、時間を使わない仕事の仕方をよしとしているようです。私はパソコンが苦手ということは認めますが、それより何より、会わなくて済む仕事はたいした仕事ではないという考えです。電話ですら失礼なことも多く、出かけて顔を見て話すことが仕事の基本だと思います。水巻のK先生ご夫妻など、伺うといつも笑顔で出迎えていただき、数時間現場でお話しすることで、いろんな勉強をさせていただきます。
かなりの走行距離
水巻、則松、宗像、佐世保、ワッセナー、日田・・・・この一週間走り回ってます。最近は車から降りると、どっと疲れます。桜がどこも満開で、多くの花見客が楽しんでいますが、夜はバタンキュウです。下調べや打ち合わせ、役所とのやり取り。銀行の融資・・・がすべてうまく言って住宅は契約です。気がせっかちなので、目の前のものをおいといて休むことができず、いつもバタバタしています。相変わらず、役所とは見解の相違が多く、声が大きくなります。帰りの車で頭を冷やし次に向かいます。毎年、5万キロくらいの走行距離です。「忙しく動き回るやつは儲けないよ。」と口の悪い友人は言います。性分だから仕方ありません。じっとしてられないのですから。
最近思うこと
われわれのお客様は皆さん夢を持って、こだわって家を作られるのですが、引渡し後、散らかして雑然と暮らす家族、いつもモデルホームのようにきれいに暮らす家族、とにかく家を大事にしてある家族。さまざまです。その中で、家を大事にされてる方は、人も大事にしているようです。作った職人たち、デザインしたわれわれとの共有財産という思いを自然と持ってくださってます。お人柄も含め、長くお付き合いが続きます。反対に、高価な物を入れたり、いい材料を使った家も大事にされないと、ガラクタです。ぶっちらかしたり、掃除が行き届かない理由が、「忙しい。」で片付けられてる人は魅力的ではありません。10年、15年、20年年月を重ねた家を見ると、同じように建てた家が年月とともに、財産になってたり、ガラクタになったりしています。素敵な家かどうかは、住む人の性格です。












