2011年6月15日の記事

クロージェット

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Nです。

今日、事務所でひとりお留守番をしていると、F大工が来ました。「今日は2人ともいませんよ」と言うと「そぉ~かぁ~」と言いながらダイニングテーブルの椅子をひきだしちょこん!これは『コーヒー飲もうかな』の合図。ひとりで留守番中はコーヒーをたててない為慌ててコーヒーメーカーをセットし、ON!そしてコーヒーと一緒に”とらや”の小型羊羹を出しました。するとF大工「これは?なんか?」「羊羹です。とらやの羊羹ですよ」と言うと「おらぁ、砂糖かと思ったぁ~」と何ともいえないマッタリした感じのいつもの口調で(笑み)。そしてひとくち「おっ!こらぁうまかぞ!」「だって”とらや”ですよ!」すると「”とらや”ちゃぁどこのたべもんか?」・・・・・好きなんです(笑)この全てにおいて何ともいえない口調、コメント、オーラが。たまにピリピリした空気の事務所内の時、F大工登場の瞬間”癒しの空間”に早変わりするんです。現場での真剣な打ち合わせ中、F大工の「クロージェットがさ・・・・」ん?!クロージェット?!平田会長がすかさず「F大工、クロージェットって(苦笑)クローゼット!ね」と言うと「クロージェットはクロージェットじゃろうもん」その瞬間、みんな眉間にシワをよせた真剣な顔から眼尻にシワをよせてにこやかな顔へと変わります。私の娘達もF大工が大好きで「今度会社でBBQするからおいでってよ」と言うと「F大工さん来る?」と必ず聞きます。イベントの度「F大工さんは?」と聞くくらい大好きです。そんないつもニコニコのF大工も、勿論現場に行くと全く違う顔をしていました。とにかく”コツコツと丁寧に”という言葉がピッタリの棟梁です。私の中で棟梁とは「頑固オヤジで無愛想」だったのですがF大工は違いました。仕事にプライドや拘りは持っている。だからF大工の造作は本当に凄いんです。繊細で、何ともいえない既製品には絶対にない一点ものの美しいものが出来上がるんです。とても「クロージェットがさぁ・・・」と言ってるような棟梁が造ったものとは思えないものが。

今!もし宝くじが当たったら、私のイメージで、設計:小澤、インテリアコーディネート:平田、大工:F棟梁で最高に贅沢な家を建ててもらいます!建物の、空間の、全てを知りつくした3人に全てを任せて。中途半端な素人が口出しなどせずにできたものは絶対間違いないと思うから。これは色んなお宅を沢山見せていただいて感じた私の感想です。