六本木ヒルズ森美術館で建築の日本展をやってるということで、出張のついでによりました。名高い大先生たちによって築かれてきた日本の建築ですが、よくよく考えると、日本人の文化、思考、がいまだ脈々とうけつがれながら成長しているようです。私の好きな吉村順三先生の作品や言葉と向き合い、刺激を受けました。丹下健三の自邸の模型も展示されており、さすがのバランスです。
Author Archives: d-staff
刺激いただきました。
作品意識
いくらデザイン屋がいろいろ考え、プロポーション、窓モール、吹き抜け、・・・・トータルバランスで、実施設計屋などにバトンを渡しても、渡された側が作品意識を持って考えることがなければ、悲惨な建物になります。いい実施設計屋は、何度もデザインの趣旨や、バランスを考えたディティールの了解をとろうとします。建物はどんな状況でもみんなが美しくしようという気持ちで努力しないといけません。映画でも、建物でも音楽でも、ひとつの担当、ひとりのスタッフに、作品意識がない人がいればみんなががっかりします。認め合える仲間でものづくりはやらないと・・・・。図面をただ作業で書くことは許されません。コーディネートにおいて物を決めればいいというものでもありません。品番ばかりほしがる人も首をひねります。すべてはいい作品を作るために、打ち合わせ、手を動かし、指摘しあい、最後みんなで笑うのです。
理屈に合わない大きなお世話
相変わらず暑い日が続きます。今年は、節電が叫ばれることもなく、クーラーどんどんかけなさいというマスコミの声です。温暖かもへったくれもなく、命の危険ですという理屈のようです。そして高校野球のあり方まで口を出すとは・・・・。甲子園でなくドームでやれとか、時期を見直せとか。球数制限などのルールまで口を挟みます。一人で投げようと、分業化しようと、大きなお世話です。日々の練習、目標、その人たちの価値観、そのうえでの決断です。そんなこというなら毎年芸能人を選んで、炎天下24時間走らせて苦しませ、ドラマを作り上げるお涙頂戴企画が危険でいらんものです。とにかくマスコミのやるこということ理屈に合わず、大きなお世話ばかりです。自分たちの襟を正してほしいものです。
会話
お袋とおばは長く食料品店を営んでました。離島の田舎です。今のコンビニ程度の広さの店でしたが、夕方ともなれば会話で活気にあふれてました。小さな町です。スーパーと、コンビニの役目を果たしてました。朝6時から夜9時までの営業です。店にいると会話で町中の情報が手に取るようにわかります。みな笑顔です。今、客と店との会話がなくなり、ぶっちょう面の店員と、気がきかずもたもたしてる店員にいらだった客が金だけ受け渡すのが日常です。もうすぐ店員さえいなくなるそうです。「接客」という概念はありません。商いから「会話」は削除されたようです。会話がない仕事、面談がない仕事はいい仕事ではないと教えられた自分にとってすみにくく生きにくい世の中です。日々の会話で勉強していたことがなくなったのですから、アナログ知識からデジタル知識になって、殺伐とした人間が多くなるのでしょうか?
人と話さない旅。
旅をするのに、チケットやホテルの予約はパソコンでやる時代なんだそうです。そっちが安いし、多くの選択肢から選べるということです。苦手です。先日貝汁が名物のみち潮という下関のドライブインによりました。仕事で何度も寄った思い出の活気ある店です。相変わらず繁盛してましたが驚いたことに、タッチパネルでの注文になってました。おばちゃんとの会話も人気の要因だったはずなのに・・・・。ガソリン入れるにしてもセルフです。スタンドの兄ちゃんとの会話で情報が取れてたのに。旅先のお店も、スマホで見つけ、地図や、会話がないナビでの道案内。人と人とのかかわりで気持ちがあったかくなったり、友人ができたり、子供の教育ができたりしてた旅が味気ないものになってます。どこもスマホを触り、見てる人ばかりです。「人と話せる旅」をしたいものです。













