思い出深い家

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北九州で築55年年の家をリニューアルしたのが24年前です。戦後すぐの家ということになります。湯布院の旅館のような家をリクエストされ輸入部材と和風住宅の欄間や梁を駆使して、面白い家ができました。久しぶりにお電話いただき伺うととても渋く、素敵な空間を維持してくださっていて高齢のご夫婦は「この家でずいぶん楽しませてもらい、居心地のいい生活ができました。ありがとうございます。工事中も小澤さんに色々見学や食事に連れて行ってもらい楽しかったことが忘れらません。」と言っていただき、楽しい時間を過ごさせていただきました。ご夫婦ともあの頃と同じ魅力的な笑顔でした。わたしのデザインの中でも一番印象的な家です。しかしふと思いました。年月とともに 今作る家に重みがなくなっています。20年30年前の家が今よりはるかにいいのです。材料なのか、デザインなのか・・・・。人の手を使わず、既製品でお茶を濁しているのかもしれません。早く安くはレベルは違えど、輸入部材にも徐々に押し寄せてるのかもしれません。私はなるべく対抗して、家づくりしているつもりですが、もう一度家を考えてみようと思いました。名残惜しいかったのですが、またうかがう約束をして帰りました