オーナーには時としてプレゼンテーションやパースが必要です。提案をよりわかりやすく伝えるためです。作り手にも完成系を見せることでそれぞれの仕事が、形でとして見えます。修正や変更も明確にわかります。職人が作るための設計図だけでは「こんなイメージだと思わなかった。」ということがよくあります。それではオーナーも作り手も両方不幸になります。パースやプレゼンテーションの力は絶大です。でもいいことばかりではありません。全てにおいてパースやプレゼンを求めるオーナーがときどきいますが、自分の頭で空間構成や色構成をしないと、30枚も50枚もパースがいることになり、時間やお金が吹っ飛んでしまいます。作り手を信じてもらうためのものでもあるのです。悩む人は失敗しないように、おかしくないようにと言いながらマイナス思考で打ち合わせるのではなく、楽しく面白く自分流の空間を信じたデザイン屋に託せばいいものになります。大きな思考で空間全体が見えない人は自分で物を決めてはいけません。
2014年9月の記事
調査
工事をするにも、デザインをするにも現場調査が大事です。ハウステンボスの屋根裏や断熱、床下の状態それぞれの業種のプロたちの見解が必要です。基礎工事中の南区M邸も、擁壁や、地耐力、道路との高低差の調査に基づき段取りが行われて現在進んでます。門司のF邸は申請業務が終わり、着工です。計画中の、美容室や、夫婦二人の家など、入念な現場調査と役所での調査から始まります。若いころ「たぶんこうだろう。」ということで計画して、大失敗した経験があります。一人の目だけではなく、二人三人の目で調査をすることがいいデザインといい工事につながります。出来れば職人も調査に立ち会ってもらうことが理想です。幸い我々は小さく小回りが利く組織です。
湯布院の別荘のちょっとした改装が終わりましたが、遠くても事前に、職人と調査して材料ややり方も打ち合わせたので、三日の予定が二日で終わりました。
打ち合わせ
大宰府Sも戸建の打ち合わせ、南区のM邸の地下、擁壁完了の報告、熊本M邸の仕上げ打ち合わせ,門司F邸の輸入部材打ち合わせ、久留米美容室、ハウステンボスのプラン提案打ち合わせ・・・・・・・オーナーとの打ち合わせをスムーズに行い喜んでいただくには、それ相応の準備が必要です。自分たちのやりたいことをいろんな方法を駆使して表現します。プレゼンボード、写真、パース・・・・・オーナーから、「楽しみ」という言葉をいただくことが目的です。妥協は決していい結果を生みません。
次は業者や職人との打ち合わせです。段取りと、連帯感を持つために欠かせません。ファックスやメールでの打ち合わせは、打ち合わせではなく、業務連絡以上にはなりえません。「打ち合わせ」は我々の仕事の、一番大事なイベントです。顔を突き合わせて、ひらめくものや察するものも少なくありません。
大宰府S,南区M邸、熊本M邸,門司F邸
大宰府Sは戸建シルバーハウスです。2棟は内装で、残り2棟は建て方です。先日工務店との打ち合わせも終わり、20日オーナーとの打ち合わせです。南区M邸はやっと基礎に入ります。役所、雨、岩盤、・・・・・・敵が多く苦しみましたがコンクリートガレージは立派な出来栄えです。テラスの基礎にひと工夫いるため、みんなで話し合い、今月後半にはできそうです。熊本M邸は設計監理ですが、塗装が終わるくらいです。仕上げ職人が入り乱れるころですが、のんびりした現場です。職人の都合が工程になってます。請負の会社の指示能力不足でしょう。特に、お偉いさん。「いいものをつくるぞー」という会社の勢いが見えません。担当者任せということでしょう。門司のH邸は確認申請が終わりいよいよ着工です。この現場も設計監理です。請負の工務店と密に打ち合わせて、スタートです。
現場が動くということは、多くの人がかかわるということです。オーナーはもちろんですが、現場を取り仕切るものは、頭の中では何度も家を作って、イメージトレーニングが必要です。そして段取りがすべてです。
熊本
熊本のM邸の進捗が気になり現場に走りました。塗装、現調建具、ステンドグラス、仕上げの段階ではいつも張り付いてがみがみ言うのですが、今回は請負形態が違いそうもいきません。ただ自分たちの作品です。心配です。それぞれの職人が完成系を頭に入れて絡み合いながら仕事をしてるのか疑問です。もっと現場がワイワイ盛り上がる時期のはずです。オーナーは今が一番楽しくなければいけません。心配させては請負とは言えないと思います。ここまでの出来栄えは悪くありません。しかしいつも言うように、スピードも腕の内です。タイル,石、クロス。塗装はそれぞれがそれぞれを管理しあう工程です。職人の都合の工程ではなく、工務店が責任ある工程を組むべきです。オーナーの優しさに甘えっぱなしです。