下関Y医院の現場はややアクロバティックな工事をしています。擁壁の配筋が終わり、近いうちに天気をにらみながらコンクリート打ちです。薬局の打ち合わせも順調に進んでいます。来週あたり提出です。
ハウステンボスのH邸のポーチから水がしみている現象は、建物とポーチの隙間、基礎の水抜き穴が原因です。明日気になるところのもう一か所をあけて、チェックし、手直し後に、新しいタイルを張る予定です。基礎の中にもぐり穴をうめる作業も必要です。私は入りませんので痩せた職人さんにお願いします。
熊本S邸は窓周りのモールの取り付けとともに、外部の塗装に入ります。ペンキのツヤの打ち合わせなど細かい分野に入ってきました。外壁の色も決まり、化粧が進んでいきます。早めに足場を解く段取りです。外の給排水と外構がありますから。
クイックセットの交換やコーキング、電気の取り換え、カーテンレールの取り換え、棚板の追加、塗装のタッチアップなど、すぐできるメンテナンスは最近では平田と中村が上手に職人さんを段取りして、こなしてくれます。女性として細やかなメンテがお客さん目線でできているようです。家具雑貨のお話も含めて、奥様からいい情報をいただけることも多いようです。住宅は女性の力が必要です。

早良区原のA様から屋根、外壁等外回りをきれいに塗装したいというお話をいただき、T塗装の社長とうかがいました。20年たってるのですが、屋根を除けばどこも驚くほどきれいです。外壁はクラック(ひび割れ)どころかよごれもなく、サッシ周りもチオコールコーキングで、しっかりしています。お茶をいただきながら内部も見ましたが、オイルステインの塗装が味わい深くきれいでした。「小澤さん。本当にこの家はいいですよ。落ち着くし住み心地もいいですよ。」と奥様がいってくださいました。少々高くてもきちんとした素材できちんと施工することでこんなに素敵に年月を重ねられることを実感しました。築20年、驚きです。もちろん日々の管理を怠らずなさっているのでしょうが、うれしい時間でした。ご主人が趣味で作られているステンドグラスの作品がおしゃれにちりばめられ、いまだにインテリアは進化しています。スタンドや和風の行燈等とてもすてきでした。価格競争に走らず、安く仕入れる努力はしても誠意ある提案と見積もりを今後も続けようと思います。


Posted by M on 2012年5月30日
Y医院の工事が本格的の始まりました。下関市役所のずぼらな、まさに役所的対応で苦しみましたが、消防署は早く見てくれてます。住宅と違い鉄骨で架台を作りますので、工事の規模が大きくなり、コンクリート打ちは隣の敷地を借りることにしました。役所と違い、隣の地主である大手企業は東京本社にすぐ連絡を入れてくださり、わずか数分で快く承諾いただきました。役所なら4,5人の人数がかかわり1週間はかかると思います。
薬局の計画も本格的に始めなければいけません。患者さんにとって、病院から薬局という動きまでが快適である必要があります。デザインも含めいいアイデアをだそうとおもいます。先日現場に行った日に、下関は天皇陛下がおみえにになっていたようで、沿道に日の丸を持った多くの人がでてました。両陛下は、手術後も精力的に笑顔でご公務ををこなされ、その姿に私も含め多くの人が感銘を受けています。


Posted by M on 2012年5月24日
北九州、下関が敷地の新規のお客様はどちらも接道条件が厳しく、建築ができないかもしれないと思いつつ、役所での調査や建てられるための方法を考え、審査課との打ち合わせの結果、建築可能でした。難しい計画になりますが、こんな条件下でのアイデアがいい作品を生むことも、稀ではありません。オーナー様との充分な打ち合わせをして計画をさせていただこうと思います。先日写真撮影をさせていただき、新着情報に掲載中の東区のU様の敷地も、どのメーカーも工事不可という結論を出したのですが、いまでは最高の敷地に建つロケーションを生かしたリゾートハウスとして、注目を集め我々の代表作です。こういう敷地では大手住宅メーカーは無力です。ここでも家は、建てるもので、売るものではないということが立証されていると思います。

Posted by M on 2012年5月21日
ハウステンボスB邸にオランダからご主人の妹さんが遊びに来られてました。とても素敵でフレンドりーな笑顔を見せてくださいました。景観も含めてオランダにいるような感覚です。妹さんが庭の椅子から運河を見ている姿など、様になります。当然言葉はわかりませんが「とても素敵な家だといってますよ。」と奥様から聞きホッとしました。暖炉の上に鏡を置く話で皆さんで盛り上がってました。
帰りに久しぶりに白石K邸に寄りました。クロスとステインのさかいがにじんでいるようで、ややピンク色です。後日手直しをします。広い敷地もいろんなところの協力や業者を使いながら、ご自分たちで作りつつありました。自分たちでやる場合サイズやスケールや素材の統一感が大事です。少し、どこかにこんもり感がほしいですね。
この日は東京から輸入キッチンの代理店の部長がハウステンボスの点検に来てくれました。日帰りで駆けつけてくれる姿勢に感謝です。このキッチンの人気はモノだけではなく人なのかもしれません。


Posted by M on 2012年5月17日
S邸が3階建てとしての空間の全容が把握できるようになり、再検証をして、浴槽の大きさ、ドアのサイズ、和室の納め方、セントラルのダクトと下がり壁や下がり天井の取り合い、スイッチ、コンセントの再検討・・・・・・・・一番大事な時期です。外壁のラスが貼られ、一色で仕上げる予定の塗り壁を2色使いたくなりました。妻壁とZドーマーの色を薄くすることで建物が締りそうです。
内部空間は予想以上に広く感じられ、勾配天井の素材を、レッドシダーにするべきかどうかも迷っています。ややエレガントなカーテンやクロスを希望されているので作りこみ方が難しく、慎重に検討してます。この時期が我々の真骨頂で、S様のように任せていただけるオーナーの場合は、なおのこと平田との現場での検討が大事です。2階バスルームのスミダシも行うため、細かい寸法を決めることが設計屋の大事な仕事です。寸法が決まると職人はホッとするものです。繰り返し行う仕事ですが、一軒として同じ敷地、同じ家、同じオーナーではないのでいつもいつもうれしく悩んでます。家作りの楽しさは悩めることです。18日、平田が決めたことの報告にオーナーのところにお邪魔する予定です。


Posted by M on 2012年5月15日
下関Y医院は整地中です。これから鉄骨基礎、鉄骨建て方、デッキにコンクリート打・・・・・・と進んでいきます。住宅と違い消防設備、保健所等やることや提出書類が大変です。しかしながら、患者さんにやさしく、素敵で美しい医院を作ろうとする意識は同じです。法規や構造や面積などを重箱の隅をつつくようにわずかな勤務時間の中で何ヶ月も掛けて見て、高い給料もらっている市役所の審査課の連中に、美しさや素敵さを感じる感性求めるのは無理なんでしょうが、少なくとも書類など要求して、邪魔だけはしないようにお願いしたいものです。自分たちの住んでるところの街並みや住宅地を美しくするための審査課という意識改革ができれば息子が言う「ボルドー」のような美しい手作りの町が出来上がるはずです。
Y先生と事務長と福岡まで来ていただき、外壁など見ていただいてます。患者さん用の受付カウンターも美しくシンボリックなものを探しています。貪欲に前向きに検討していい作品に作り上げようと思います。薬局もお話いただいており、合わせてのデザイン性も考えています。

Posted by M on 2012年5月12日
熊本S邸は外壁の通気胴縁、内部の断熱材がほぼ終了です。床合板が1,2階共24ミリを使っているため、歩いても強固さが実感できます。2X6の外壁140の断熱材も合わせて申し分のないハードです。セントラルの配管、電気配線もほぼ完了しており現場の中の清掃も今のところ綺麗です。大工仕事が余裕の工程で進むと現場は間違いもなくきれいですが、遅れると散らかり効率が落ち、また遅れる負の連鎖に陥ります。F大工に期待しましょう。材料の発注、搬入、工期に大きな影響を与えます。先を先を読んで、それぞれがそれぞれの責任ある仕事をすることがいい出来栄えにつながります。
それにしても現場に行くたび、このような仕様で家を建てさせていただき、オーナーご夫婦に感謝しなければと思います。現場見学ご希望の方は今が絶好のチャンスです。ほかではみれない物に出会えます。

八幡西区で22年前、まだまだ経験も乏しい中、建てさせていただいたN様の建物は住宅ではなく、店舗です。久しぶりに訪れましたが、ここは、店舗としても、建物としても進化し続けています。きれいに、使いこなしてあり、心ある人が心ある監理をするとこれほどまでに素敵に維持できるのだということを証明してくれてます。お店の輸入小物雑貨のディスプレイも魅力的です。土足なのですが、ムクのフローリングは味わい深く、ドアやケーシングなど、オイルステインは重厚です。特に塗装への認識が美しく保つ秘訣のように感じます。今の日本の家は「メンテナンスフリー」・・・・・塗装や左官をほとんどなくし、手作業すらなくし、クレームやメンテナンスを排除しています。なるべく工場でつくる「家」という商品です。これは作ったときが一番よく、どんどんボロになっていくわけです。味とか、経年変化とか佇まいとか、文化的なものを廃棄しているとしか思えません。
ついカメラを向ける家は、工業化のにおいがするものでなく、地中海の幾重にも塗り重ねられた白壁のふるい家であり、つまれたレンガが古くなり、年月が作ったブリティッシュであり、住む人たちが好きなカラーリングにそめた、アメリカの家だったりするのです。日本も職人の業が見え、歴史を重ねたものに目を奪われます。時代は変わってもその精神は受け継ぐべきだと考えます。
自分たちが携わった初期の建物で、忘れかけていた大事なこととエネルギーをもらいました。我々が訴えつづけていたものが、ここにあったという、うれしさで帰路に着きました。
