自宅を建てる時、男性と女性の現場の楽しみ方が違います。男性の多くは時間があれば椅子を持ってきて朝から晩まで大工や職人の仕事を見ることが楽しいようです。職人たちと話したり、昼をごちそうしたりして、糸島のご主人などは、皆勤賞を差し上げたいくらい毎日現場でした。構造材や吹き抜けのダイナミックな空間などを喜ばれます。目の前が海の家のご主人も「ずっと見てても飽きないねー.帰りたくない。」と言っていただきます。職人も見られたり、質問されたり、感心されたりするので、密な人間関係ができます。女性はキッチンキャビネットや、ヴァニティキャビネット、輸入ドア、照明、カーテンなどが現場に搬入されると、早く見たいということで、黄色い声を上げて喜ばれます。したがって現場の前半は男性、中盤は女性、終盤になるとお互い仕上げで個性のぶつかり合いが楽しくおこなわれます。この半年ほどの現場でのやり取りがいちばん楽しい時間であり、知識がため込まれます。現場はオーナーもデザイン屋も職人も楽しい場所です。


