引渡しと、着工が重なり、てんやわんやです。A邸の模型ができました。なかなかです。今基礎補強中ですが、GL設定、仕上げ造成、フェンスなど懸案事項に工務店がかかわらず、基礎からが自分たちの仕事と思っている節があり、フレーミングもわれわれはかかわりません。仕様も見積もりもわからない状態です。分離仕事でいい家になったためしがありません。Y邸は外構に入りました。もうすぐ完了検査です。最後の追い込みです。リニューアルのY邸も月末完成です。どこも最後までベストを求めて、走り回ります。ものづくりはそういうものです。
現場を取り仕切る監督。
人望があり、力があり、強面の監督が少なくなりました。すべてを段取り、仕切れる人がリーダーです。できない理由や、やってもらいたい要望ばかり口にする人を監督にすえるととんでもないことになります。「全員集合。」の号令をかけ、的確に指示する際に、何のために、いつまでに、どんな目的でということを伝えることが大事です。職人の腕とやる気は監督の立ち振る舞いです。どうしたらオーナーに喜んでいただけるかを常に考えることも大事です。解体から、土だし、杭打ち、基礎、フレーミング・・・確認申請の大事な項目を理解し、図面で、一度頭の中で家を作り、いつ何をどう発注し、どの業種をいつ入れて、設計管理者にしつこいくらいの報告と打ち合わせを繰り返す必要があります。
好き嫌いはいいとして、製品のだめだしはNG
いえづくりはたのしいものです。自分がデザイン屋気分になるのでしょうが好き嫌いに理屈をつけたり、業界全体にまで意見する人もいます。「こんな商品をつくるとうれるのになんでつくらんのでしょう。」「この照明はチープでおかしい。」とか「この素材だめやね。」「安っぽい。」とか何の知識もないのに、発する言葉で、悲しくなります。その商品を使ってとてもすばらしい住空間を作ってる人もたくさんいらっしゃるのですから。いいものを決める作業です。悪いものをくさす言葉はマイナス思考の家になります。レベルの高い人ほど、素人のだめだし言葉は恥ずかしくて使えないものです。レベルの高い人ほどわれわれの意見を尊重し、やりたいことを依頼されプロに任せる決断をされます。本物の輸入住宅ファンの方は30年たって割れた木材を、オイルステインを塗って補修されます。うれしくなりました。ダイノックシートなど張ることはありません。製品は活躍する素材と場所があるのです。
今月末引渡し物件
大型住宅の新築、リニューアルの引渡しが続きます。最後までもがき、苦しみ、悩みぬき、オーナーとの打ち合わせが続いてます。オーナーの迷いに、工務店、職人、コーディネーターも根気強く対応しながら今月後半引渡しに全力を尽くしているようです。一つ一つのもの決めで悩むことはあまりいい結果になりません。その証拠に、1,2週間前こだわって決めたつもりのものがなんだったか次の打ち合わせでは忘れてしまっています。「お任せください。」といいたいのですが、オーナーにとって迷いも、悩みも家作りの楽しみの一つです。プロでもこだわらないわずかな色の差や、自然素材の柄にまで言及されます。ご入居された後の家の維持管理、ディスプレイにもこだわっていただいて、年月がかもし出す味わい深い空間に期待したいものです。楽しかったといっていただける施工中だと、完成すると楽しみがなくなられて、力が抜けたといわれることもあります。
リニューアルの考え方。
築年数が長い大型リニューアルを手がける場合、工事を進めると、思いもよらず、シロアリ被害、雨漏りによる腐食、ひどい当初の施工などを目の当たりにすることがあります。今までそれを工務店との判断で、材料の差し替え、手直しをデザインを守りつつ行ってきています。それはまじめにやればやるほど、時間とお金がかかります。それでもオーナーとの信頼関係での元、最低限の追加と時間でがんばってきた結果多くの方から喜んでいただいてます。手術と同じです。生命をを守るため開かれた患部はできるだけベストをつくし、やり遂げるべきです。家という財産を守るためきちんと施工すべきです。まさか好意の施工を工期や追加金で感謝こそされ抗議されたことなどありません。リニューアルこそオーナーも工事をやるほうもまじめに行われるべきです。「念には念を入れて」進むべきものです。
輸入部材
われわれの家作りのポイントは、輸入部材のチョイス、操り方です。デザインをした人と輸入部材を提供する人がお互い近い感性で打ち合わせ、家作りを理解しあい、マテリアルを決めなければいけません。ここでも部材屋が金ばかり見てどんな家にしようというプライドがないと間違いだらけの部材選び、発注ミスが相次ぎ、工事をする職人にも迷惑をかけることになります。デザイン屋に言われたものを倉庫から出すだけの部材屋はいずれ淘汰されます。どんな部材をどう使いどんなデザインを作るかという情報を売らないと、ただの物売り金儲け屋です。輸入住宅のデザインの良し、悪しは構造のプロポーションと、輸入部材の操り方、カラーコーディネートです。今どの現場も適切な部材が、適量入荷しているかどうかが工事を進めるポイントです。部材が操られて出来上がった家を見ない部材屋は信頼しません。南区、解体が始まりました。
仕事のステージ
家作りはどんなお客様に対してどんなやり方で、どんな人と、どのレベルで仕事をするかを明確にすべきです。見積もりや工事に対し細かいことを言わず、大雑把を好む人と、書類や形にこだわる人、指示を待つひと、家を作る会社とオーナーの思考、考え方が一致するほうがいいのですが、ずれるとうまくいきません。誤解を恐れずいうと、「長期優良住宅」や「30年、50年保障」など決まりを国に作らせてそのうたい文句でビジネスするところは、同じような材料や設備で同じような形の低価格住宅を目指しています。家にタイトルをつけたり、エコ、高断熱高気密、・・・何より営業マンとよばれる「素人」とやさしく、ごようききのような人間関係でビジネスをする会社が多いようです。われわれは力不足ながらオーナーのご要望のひとつ上の提案を続け、オーナーもわれわれも納得するものを完成させることがわれわれの家作りです。
市役所4階での一日
いつものようにちんたらポンたらして確認申請業務がすすみません。午前中から市役所に乗り込みました。今まで何度も呼ばれてそのつど訂正しても完了しません。担当者に問い詰めると、「主事が・・・・」「道路の境界確定の証拠を・・・・。」しどろもどろではっきりしません。道路の判断証拠として現地の写真までつけて、その他の軽微な手直しをすべて行い訂正印を押し、「今日おろすように」と迫りました。しかし昼休みになり、午後からです。チャイムとともに、電気が消えぞろぞろどこにこれだけの人がいたのかと思うほど、覇気のない顔とだらだらした歩き方で職員が出てきます。昼飯跡は男も女もトイレに多数並んで歯磨きです。気持ちわるーーーー。一時間半待たされました。数人が昼返上で、相談や、調べ物をしていますが、誰一人、手伝うどころか声もかけず、淡々とした時間が流れてます。さすが公務員です。見てて腹が立ちます。上司は机に座ってボーーとしています。やはり、役所や公務員は私には向きません。昼の話し合いに結果、夕方4時半何とか無事完了しました。始めてこんな長い時間嫌いな役所にいました。感想は、わずかの人しか働いていません。半分は人員削減可能です。多くの職員は、われわれプロの仕事の手伝いをするのではなく、自分たちのペースで物事を判断するようです。確認終了後、銀行融資、着工、業者との工程、完工・・・・・「仕事はつながってるんだよ。自分の仕事しか考えないのはよくない。後が迷惑する。」と苦言を呈して帰りました。


















